●魚や水鳥の住んでいる水は? | |
天ヶ瀬ダムでは、毎月、大峰橋やその他の地点において、水の汚れや濁りについてのいろいろな水質調査を行っています。調査の結果のうち、代表的な項目の結果は以下のとおりです。 |
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@水 温(平成9年大峰橋月別測定結果) 天ヶ瀬ダムの年間の水温は5〜30℃程度です、5〜10月には20℃以上と暖かく、1〜3月には10℃以下と冷たいです |
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(これより下の水質調査の結果は、1983〜1997年の大峰橋の0.5mの測定結果の年平均値です) | |
Ap H(水が酸性かアルカリ性の度合い) pHが7の値を中心にして、7より高ければアルカリ性を表し、7より低ければ酸性を表します天ヶ瀬ダムでは7〜8程度で、弱アルカリ性です。1990年以降年々低くなっています |
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BD O(水に溶け込んでいる酸素の量) 魚などの生物にとって酸素が十分あるかを調べています。酸素を消費するもの(汚れた物質など)が多いと、DOの値は低くなります天ヶ瀬ダムでは8〜12mg/l程度で、最近やや低くなっているので、少し心配です。 |
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CBOD(生物化学的酸素要求量) 水の中の汚れた物質を微生物によって分解した時の酸素の量で、ダムの水がきれいか汚れているかを調べています。汚れた物質の量が多いと、微生物の使う酸素の量が多くなり、BODの値が高くなります。主に河川で測定されます。天ヶ瀬ダムでは0.5〜2.0mg/l程度で、年々低くなり、ダムの水がきれいになっています |
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DS S(水中に浮遊している物質の量) 魚などの生物にとって水が濁っていないかを調べています。ゴミや濁った水が多いときに、SSの値が高くなります。天ヶ瀬ダムでは3〜12mg/l程度で、年によって変化はみられますが、年々低くなってきており、ダムの水に濁りが少なくなってきています |
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各グラフの下の数字は環境基準値といって、それぞれの項目について、国によって決められたその水の目標とする値です。天ヶ瀬ダムでは年平均値でみると環境基準値を全てクリアしています。 | |
●今ダムでどんなことが起きているの? | |
ゴミの流入! 天ヶ瀬ダムでは大雨が降ると、大量の流木やゴミが流れ込んできます。天ヶ瀬ダムでは、これらの流木やゴミを取り除いていますが、平成10年では年間2,058m3と、ドラム缶約1万個分にもなっています。ゴミがダムの中に貯まると、魚が住んでいる水が汚れてしまいます。 ゴミの量:ドラム缶約1万個分 |
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アオコの発生! 天ヶ瀬ダムでは、平成10年の夏から秋にアオコが発生しています。アオコとは、水の栄養分が多くなり過ぎたために、植物プランクトンが異常発生し、ダム湖の表面や湖岸に緑色のペンキを流したようになる現象です。アオコが発生すると、アオコの毒により魚が死んでしまったり、水道水がカビ臭くなることがあります。 |
濁り水の流入! 天ヶ瀬ダムの水は、濁りが年々少なくなってきて、魚などの生物にとって住みやすくなっています。でも、時には、上流や支流から茶色い泥水のようなものが流れ込んできます。濁り水が多くなると、魚は呼吸ができなくなり死んでしまいます。 |