足羽川ダムへの質問

Q14

激特事業で河床掘削が完成すれば福井豪雨には対応できることになり、これ以上の治水対策は不要ではありませんか。

A14

福井豪雨と全く同じ条件の雨なら激特事業を行えば、流すことは可能です。それは、下流の足羽川合流地点での日野川水位がたまたま低く流れやすかったからです。
過去の主な洪水では、足羽川と日野川の流量には明瞭な相関関係が見られ、足羽川が洪水の時には日野川でも同様の規模の洪水が生ずることが多いという特徴があり、流れにくくなることから、更なる治水対策が必要になります。

◆日野川で雨が多かった場合

日野川の水位が高くなると、足羽川が流れ にくくなる

◆日野川で雨が少なかった場合

今回の福井豪雨のように、足羽川で降雨が集中しても、日野川の水位が低い場合は、 足羽川が流れやすくなる

福井豪雨の時は、日野川の水位が低い状況でしたが、足羽川合流地点の水位が仮に昭和34年の伊勢湾台風による洪水と同じ程度の水位であったとすると、さらに被害が大きくなっていたと想定されます。従って整備計画策定にあたっては、このような特異な洪水のみにとらわれることなく、足羽川が洪水時には日野川もある程度の出水であることを想定し、治水対策を考える必要があります。

福井豪雨時の河道での水位縦断図

足羽川・日野川の流量相関図