アクア琵琶からのメールニュース vol.226号(2021.7.30  発行)
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                     アクア琵琶は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、令和2年6月29日
                     から平日(月・水・木・金曜日)のみ時間短縮して開館しております。
                     入館には事前予約が必要です。
                     コロナ禍の状況をかんがみ、急きょ予約を見合わす場合が有ります。
                     詳細はホームページをご確認ください。
                     利用者のみなさまにおかれましてはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理
                     解のほどよろしくお願いいたします。
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                    ■■ 目 次 ■■
                    
                     ☆アクア琵琶だより  ・絶滅のおそれのある野生生物「ニホンウナギ」編 
                      
                      ☆その他            
                    
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                    ■アクア琵琶だより
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                          絶滅のおそれのある野生生物「ニホンウナギ」編
                     
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                     暑中お見舞い申し上げます。
                     新型コロナウイルスの感染予防対策とはいえ、マスクをしながら過ごす連日
                    の猛暑は、かなりきついものがありますね。
                    
                     さて、2021年の「土用丑の日」は、1月17日、1月29日、4月23日、7月28日、
                    10月20日、11月1日の6日ありますが、立秋前の「土用丑の日」(7月28日)に
                    ウナギを召し上がった方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。この日に
                    ウナギを食べるという風習が一般に広まったのは、江戸時代の頃とされていま
                    す。一説には、夏の時期に冬を旬とするウナギが売れずに困っていたウナギ屋
                    さんが、博物学者として有名な平賀源内に相談したところ、「本日、土用丑の
                    日」と記した貼り紙をするように助言を受けたのだとか。そのキャッチコピー
                    が見事にヒットして大繁盛となり、他のウナギ屋さんも真似るようになったと
                    いうのですが、真偽のほどは定かではありません。また、奈良時代後半に編ま
                    れた万葉集には、大伴家持が友人に、「夏痩せに良く効くというからウナギを
                    とって食べなさい」と薦める歌(巻16、3853番)があり、古来よりウナギが滋
                    養の高い食材として扱われてきたことが読み取れます。
                     古くは、縄文時代より人々の食卓を彩ってきた「二ホンウナギ」は、日本列
                    島から南へ2,000km以上離れたマリアナ諸島西方の海域を産卵場としています。
                    そこで卵から生まれたレプトセファルス(透明で薄っぺらい柳の葉のような形
                    の幼生)は、フワフワと海流に流されながら円筒形のシラスウナギ(体の色素
                    が少ない半透明の稚魚)に姿を変え、フィリピン、台湾、中国、韓国、日本な
                    ど東アジア諸国の沿岸域にたどり着きます。やがて、満ち潮にのって河川へと
                    進入し遡上すると、河口部付近で底生生活へと移行し、体色が黒っぽく変色す
                    る「クロコ」と呼ばれる成長段階を経て、ゆっくりと成長しながら上流域へ、
                    または沿岸部を含む下流域へと拡散します。背がオリーブ色で腹部が黄色みを
                    帯びた白色の「黄ウナギ」と呼ばれる生育期になると、カニやエビ、水生昆虫
                    類や小魚などを食べて、大きく成長するようです。数年から十数年かけて成魚
                    となり、産卵の時期を迎えると、マリアナ諸島を目指して旅立ち、最後の成長
                    段階である「銀ウナギ」となって卵を産み、一生を終えるといいます。
                     世界規模で絶滅の危機に瀕しているとされる二ホンウナギは、2020年版の
                    『環境省レッドリスト』(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)では、
                    「絶滅危惧TB類」(TA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の
                    危険性が高いもの)に分類されており、『滋賀県レッドデータブック2020年版』
                    では、「要注目種」(県内において評価するだけの情報が不足しているため注
                    目することが必要な種)として選定されています。同書には、減少要因として、
                    「天ヶ瀬ダムが完成した1964年以降、海からの遡上が困難となったため、以後、
                    琵琶湖へ例年種苗の放流が行われている。」とあり、特記事項として、「琵琶湖
                    へは滋賀県漁業共同組合連合会によって300〜5,700kgの本種幼魚が放流されてい
                    る。近年の研究から、琵琶湖には放流以外に天然加入のウナギが生息することが
                    報告された。」と記されています。
                     現在、滋賀県に生息する二ホンウナギの大半は、放流された「クロコ」が育っ
                    たものと考えられています。多少の段差は体をクネクネねじりながら登ることが
                    得意なウナギとはいえ、天ヶ瀬ダムの堤高73mのドーム型アーチコンクリートの
                    壁を越えるのは至難だからです。大阪湾から淀川、宇治川、瀬田川を経由して琵
                    琶湖にたどり着くためには、天ヶ瀬ダムの他にも、淀川大堰、瀬田川洗堰といっ
                    た河川横断工作物の難所があります。それでも、天然のウナギが生息していると
                    いうことは、桂川、宇治川から琵琶湖疏水を遡上するコースを使っているのでし
                    ょうか。いずれにしても、まだまだ謎の多い生物に違いはありません。
                    
                    
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