堤防詳細点検とは

堤防の詳細点検

これまでの堤防整備
○堤防の量的整備の実施
  • これまでは、堤防がない区間での築堤、幅や高さが不足している区間での拡幅や嵩上げを優先的に実施。
  • 一方、過去に築造された堤防は、戦後十分な管理ができずに急遽造られたことなどから、十分な強度を有しないものもあると考えられる。
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堤防の点検
○堤防の点検の実施
  • 瀬田川及び野洲川の堤防の安全を確保するため、平成14年度から浸透に対する安全性の調査を各河川の国管理区間約1.6km、約21.9km、約2.0kmの既設堤防を対象に実施。
  • H19.3末までに全区間の点検を実施。
  • この結果、点検済み区間のうち瀬田川約1.6km、野洲川約9.4kmにおいて、浸透に対する安全性が不足している。
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これからの堤防整備
○質的強化の計画的な推進
  • 堤防の点検結果を踏まえ、堤防の安全性が不足している箇所については流下能力の確保を目的とした整備とのバランスを図りながら堤防質的強化を進める予定。
  • 特に安全度が低くかつ被災履歴のある箇所については、優先的に対策を実施。(優先箇所)
  • また、質的強化の実施までの間、効果的な水防活動の推進を図るため、堤防詳細点検結果を水防管理団体等と共有化。

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堤防の詳細点検調査フロー

フロー図

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浸透による破堤のメカニズム

パイピング破壊1

パイピング破壊1図 (堤防の下、地中に水がしみこんで堤内に出てきている図) ─ 漏水からパイピング(水みち)が発生
パイピング(水みち)の発生

パイピング破壊2

パイピング破壊2図 (堤防の下をくぐり、地中の透水層(砂)の中を水が通る図) ─ 堤内地(川裏)の表層に難透水性(粘性土)の被覆土が分布する場合、地盤が水圧上昇に耐えられなくなり土砂と地下水が噴出する
パイピング(水みち)の発生

裏法すべり破壊

裏法すべり破壊図(堤防の裏側が崩れている図) ─ 水位上昇により堤体がゆるみ、すべり破壊が発生
堤体の裏法すべり破壊

表法すべり破壊

表法すべり破壊図(水位の下がった川へ堤防の一部が崩れ落ちている) ─ 水位が急激に低下することにより、堤防内に水が残留し、ゆるんだ堤防がすべり破壊を起こす
堤体の表法すべり破壊

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堤防の安全性の評価について

堤防の詳細点検は、該当河川の計画降雨から算定した水位をもとに実施しており、100〜200年に一度発生する洪水に対する安全度を評価しています。そのため、安全度が不足しているため、直ちに堤防が危険ということにはなりません。
ただし、当該区間が基準を満足する区間と比べ相対的に安全度が低いことは事実であり、対策を実施するまでの間は、市町村、水防団・消防団等の水防管理団体と情報を共有しながら効果的な水防活動を図っていくよう努めて参ります。

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