TEC-FORCE

活動風景

TEC-FORCEの紹介

TEC-FORCE設立の背景

TEC-FORCE創立以前 地方整備局等による大規模自然災害時の自治体支援は、災害が発生してから、その都度支援体制を整えていた。
更に迅速に地方公共団体への支援が行えるよう、平成20年4月にTEC-FORCEを創設。
職員をあらかじめTEC-FORCE隊員として任命し、日頃から人員や資機材の派遣体制を整えることで、より早く被災自治体への支援が可能になりました。
任命された職員は平常職務に加え、災害対応に備えた研修や訓練に日頃から参加し、技術の向上に努めています。
  • [写真]Ku-SATの設営
    災害対応に備えた研修(Ku-SATの設営)
  • [写真]講習風景
    気象庁や自衛隊等から講師を招き、幅広い知識を身につける
  • [写真]排水作業の訓練
    排水ポンプ車を用いた排水作業の訓練
  • [写真]UAV(小型無人航空機)の訓練
    UAV(小型無人航空機)の訓練

被災した自治体への応援

TEC-FORCEの隊員である職員は、日常の河川や砂防、道路などの調査・計画・設計業務や現場業務を通して専門技術力を有しています。

TEC-FORCEは、その技術力を活かし、台風や豪雨、そして地震や津波、火山の噴火などの大規模自然災害が発生して自治体職員だけでは対応が難しい場合に、いち早く被災地に出向き、被災した自治体を応援・支援します。

具体的には、二次災害の防止や円滑かつ迅速な応急復旧のための被災状況調査、災害対応についての技術的助言、災害対策用機械による応急対策など、被災した自治体の早期復旧に向け、TEC-FORCEが全力を挙げて応援します。
  • [写真]安倍首相からの激励(熊本地震)
    安倍首相からの激励(熊本地震)
  • [写真]支援する自治体への挨拶(平成28年台風10号岩手県宮古市)
    支援する自治体への挨拶(平成28年台風10号岩手県宮古市)
  • [写真]自治体との打合せ(平成28年台風10号 岩手県宮古市)
    自治体との打合せ(平成28年台風10号 岩手県宮古市)

被災自治体からの支援ニーズの把握

災害が発生、または発生するおそれのある場合には、直ちに「リエゾン(災害対策現地情報連絡員)」を自治体に派遣し、自治体のニーズを把握して支援機関との調整を実施します。

対応に追われる自治体職員に代わり、市町村長などを片腕としてサポートします。
被災自治体(熊本県菊池市役所・熊本地震)
支援ニーズや被災状況を把握
地方整備局はリエゾンからの情報を総合的に判断し、最適な支援内容を決定
近畿地方整備局災害対策室 熊本地震夜間復旧作業支援
関東東北豪雨夜間排水作業茨城県 平成28年台風10号岩手県被災状況調査

被害状況を迅速に把握

現地調査等により、河川や砂防、道路などの被害状況を把握し、被害の拡大防止、応急復旧等を技術的に支援する。立ち入ることが難しい被災現場においては、UAV(小型無人航空機)を活用し、上空から調査を行うこともできる。

また、調査結果のとりまとめを行い、災害復旧関係事業の申請に必要な資料の基礎データとしても活用する。
  • [写真]被災状況や必要応援規模を把握(熊本地震)
    被災状況や必要応援規模を把握(熊本地震)
  • [写真]防災ヘリコプター(きんき号)
    防災ヘリコプター(きんき号)による被害規模の把握(関東東北豪雨)
  • [写真]空撮画像
    UAV(小型無人航空機)を使った調査(平成28年台風10号)
  • [写真]道路の被災状況調査班(熊本地震)
    道路の被災状況調査班(熊本地震)
  • [写真]斜面の崩落状況の調査(長野県北部地震)
    斜面の崩落状況の調査(長野県北部地震)
  • [写真]家屋の応急危険度判定(熊本地震)
    家屋の応急危険度判定(熊本地震)
  • [写真]堤防の被災状況調査(平成25年台風18号)
    堤防の被災状況調査(平成25年台風18号)
  • [写真]調査結果を自治体へ報告(平成28年台風10号)
    調査結果を自治体へ報告(平成28年台風10号)

応急復旧に向けた支援

近畿地方整備局の所有する様々な災害対策用機械や資機材等を被災地へ派遣することにより、自治体の行う災害対策を支援しています。

主な災害対策用機械

排水ポンプ車
排水作業(関東東北豪雨) 排水作業(関東東北豪雨)

氾濫や道路のアンダーパス部分の浸水など、緊急排水が必要な場合に活躍。
一分間にドラム缶で約150本分の排水が可能です。
照明車

復旧作業支援(島根・山口豪雨)

道路法面の崩壊等、早期復旧のための夜間作業が必要な場合に活躍。
高所からの照明により救出・復旧作業を24時間支援可能にします。
対策本部車
活動拠点(熊本地震) 活動拠点(平成28年台風10号岩手県)

災害現場での前線基地として活躍。
最前線で復旧作業を指揮することが可能となります。
 
分解組立型バックホウ
地滑り箇所復旧作業(熊本地震) 遠隔操作の様子(熊本地震)

分解してのヘリでの空中輸送や、遠隔操作による応急復旧作業が可能。
被災状況により大型の建設機械が陸上輸送できない場合や、復旧作業で二次災害の危険性がともなう場合などに活躍します。
衛星通信機器
衛星通信車(熊本地震) 衛星アンテナ(Ku-SAT)

衛星通信車、可搬型の衛星アンテナ(Ku-SAT)を用いて、被災箇所の映像情などを被災自治体を含む関係機関に伝送。
映像伝送だけでなく、通信が遮断した被災地における通信回線の確保にも活躍します。
防災ヘリコプター(きんき号)
防災ヘリ(きんき号) 防災ヘリコプターから撮影
(関東東北豪雨 浸水状況)
防災ヘリ(きんき号)
AW139型 令和2年度更新
防災ヘリコプターから撮影
(関東東北豪雨 浸水状況)

広範囲にわたって被害が発生した場合、上空からの調査により全容を把握します。
上空から撮影した映像はリアルタイムで伝送可能。