江戸時代の新田開発は、表3.2.1のとおりである。
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表3.2.1 新田開発とその年代
新田名 | 郡名 | 年代 | 西暦 |
---|---|---|---|
関ヶ鼻開発 | 南条郡 | 慶長期 | 1596~ |
鳥羽野開発 | 今立郡 | 元和期 | 1615~ |
北野新田 | 吉田郡 | 寛永期 | 1624~ |
升谷外二村開発 | 南条郡 | 延宝期 | 1673~ |
池田郷開発 | 今立郡 | 享和期 | 1801~ |
塚原野開墾 | 大野郡 | 文化期 | 1804~ |
浄法寺開田 | 吉田郡 | 天保期 | 1830~ |
開発の対象となった地域は、鳥羽野は台地、関ヶ鼻は日野川の荒河川敷、北野は九頭竜川の乱流地域、塚原野は九頭竜川と真名川とに挟まれた台地である。鳥羽野を除き、ほとんどが河川に接していながら十分に引水が出来なかったり、排水がうまく出来なかった箇所で、荒地化していたと思われる地域である。関ヶ鼻と北野は、ともに河川の乱流する地域であり、未墾地であった所である。江戸時代には、このような地域であっても、用水や治水の技術が発達し、開墾が可能となっていったのである。
元禄14年(1701)と天保5年(1834)の郷帳を比較すると、表3.2.2に示す郡では、130年間に約3,750石余り増加している。
元禄14年(1701)と天保5年(1834)の郷帳を比較すると、表3.2.2に示す郡では、130年間に約3,750石余り増加している。
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表3.2.2 江戸時代の郷帳による増加高(単位:石)
郡名 | 元禄14年(1701) | 天保5年(1834) | 増加高 |
---|---|---|---|
足羽郡 | 91,963 | 92,863 | 900 |
吉田郡 | 79,289 | 80,804 | 1,515 |
丹生郡 | 87,599 | 87,973 | 374 |
今立郡 | 85,667 | 86,200 | 533 |
南条郡 | 37,203 | 35,639 | -1,564 |
坂井郡 | 185,485 | 185,521 | 36 |
大野郡 | 95,534 | 97,491 | 1,957 |
計 | 662,740 | 666,491 | 3,751 |