10. 一枚岩

写真提供:(公社) 和歌山県観光連盟

古座川を遡ること18km、高さ100m×幅500mの巨大な一枚岩が出現します。国の天然記念物に指定され、周りの風物を圧倒して川淵から聳え立っています。桜、せっこく、紀伊じょうろうほととぎす等の花々が四季を彩ります。最も上流のカヌー下りの出発点で、川原ではキャンプもできます。(2006.3.31)
・道の駅「一枚岩」そば
古座川町ホームページ一枚岩(古座川町観光協会)
一枚岩伝説の犬の影

天然記念物・一枚岩の壁面に年2回、巨大な犬の影が現れることがわかり、話題になっています。毎年4月19日と8月25日の午後遅くに現れる犬の影は、地元に伝わる伝説の岩を食べる魔物を追い払った犬ではないかともっぱらの噂です。年2回の<犬の日>前後の3日間は、犬の影を見ようと多くの人がカメラを持って待ち構えています。(2008.2.2)
古座川でレンタルカヌー

穏やかな流れで透明度の高い古座川流域では、鮎つりや川遊びだけでなく、一枚岩(国指定天然記念物)や天柱岩、牡丹岩等といった奇岩の風景を眺めながら、カヌーで川下りも楽しめます。
レンタルカヌーはJR古座駅舎内の観光協会事務所で受け付け、駅前の艇庫で必要な道具とともにレンタルできます。駅前からはタクシーがカヌーを運んでくれますので、手軽に川下りを楽しめます。(2006.4.17)
料金 | お1人(必要道具込み) 明神橋より下流スタート 2,500円 明神橋より上流スタート 3,000円 わんちゃん1匹 500円 |
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TEL | 0735-72-0645 ※事前予約が必要です。 |
関連リンク | レンタルカヌー(南紀熊野古座観光協会) 古座川アドベンチャー倶楽部[カヌー&SUP体験](古座川町観光協会) |

写真提供:(公社) 和歌山県観光連盟

耳より情報
オオビトの足跡情報提供:古座川街道やどやの会
国指定天然記念物「古座川の一枚岩」の下流側に、「オオビトの足跡」と呼ばれている、長さ2mにもなる巨大な人の足跡のような穴があります(写真の赤丸のところ)。ちょうど両足のように、ほぼ同じ大きさで一対あるのが不思議です。自然の穴に人の手が加わったのかもしれません。このうち上流側の穴には「南無阿弥陀佛」の六字名号が刻まれていたそうで、長い年月のうちに風化して、今は「佛」の字だけが、かろうじてわかります。(2013.10.30)
・道の駅「一枚岩」より徒歩数分

オオビトの足跡

オオビトの足跡

「佛」の文字
世界最大級のヘリトリゴケ情報提供:古座川街道やどやの会

国の天然記念物「古座川の一枚岩」の岩壁には白っぽく丸い形の「ヘリトリゴケ」という地衣類の一種がたくさん着生していますが、近年の調査で、中には世界最大級といえるものがあることがわかり、話題になっています。
ヘリトリゴケ は年に0.1mm〜1.0mmずつ成長することがわかっています。米国での調査では0.7mm/年という測定結果が出ているそうです。2001年に古座川の一枚岩のヘリトリゴケの調査が行われ、最大のものでは縦径1,567mm、横径1,845mmに達するものがあり、これは国内最大で、世界でも類をみない大きさであるといわれています。米国で測定された成長速度から、このヘリトリゴケの年齢を計算すると、何と1,318才ということになります。(2013.10.21)
・道の駅「一枚岩」そば
かもしか峡情報提供:古座川街道やどやの会
国指定天然記念物「古座川の一枚岩」よりやや下流の旧国道沿いに、屏風のような岩山の連なりが目につきます。川から見上げると虫が喰ったような形状の部分もあります。これも古座峡の代表的景観のひとつで、一枚岩と同じ「日本の地質百選」古座川弧状岩脈に属し、約1500万年前に活動した「熊野カルデラ」の南壁地下で固まった「流紋岩質火砕岩」が地表に現れたものです。 地元では「かもしか峡」の名で呼ばれており、実際、野生のカモシカが時折この付近に現れます。江戸時代末期に古座川を舟で遊覧した伊勢の学者、斉藤拙堂は舟から見上げたこの岩山を「髑髏岩(どくろいわ)」と名付けています。虫喰状の部分が頭骸骨のように見えたのでしょうか。(2013.10.13)
・道の駅「一枚岩」より車で約5分

かもしか峡

髑髏岩
牛の爪情報提供:古座川街道やどやの会

国指定天然記念物「古座川の一枚岩」の下流に「牛の爪」と呼ばれている岩があります。一枚岩の下流に架かる相瀬橋の上から見えますが、真ん中の割れ目や表面のカーブなど、本当に牛の蹄そっくりです。じつは相瀬橋のすぐ下流にも「馬の爪」と呼ばれる馬の蹄そっくりの岩があったそうですが、橋の建設にともなって残念ながら破壊されてしまいました。「牛の爪」岩も一枚岩と同じ「流紋岩質火砕岩」でできており、古座川弧状岩脈の一部です。(2013.1.17)
・道の駅「一枚岩」より徒歩数分
少女峰(十七ヶ嶽)情報提供:市民の力わかやま
古座川町月野瀬の対岸に少女峰と呼ばれる急峻な岩山がそびえています。本来の名は「十七ヶ嶽」ですが、江戸末期に古座川で舟遊びをした津藩の儒者、斎藤拙堂がこの峰にまつわる少女伝説を聞いて「少女峰」と名付け、それが広まって通称になっています。この岩山も、和歌山県で唯一「日本の地質百選」に選ばれた「古座川弧状岩脈」に属しますが、古座川の一枚岩などの地元で「宇津木石」と呼ばれる岩とは性質が異なり、熊野花崗斑岩(鬼御影)でできています。(2012.12.26)
少女峰(十七ヶ嶽)の伝説
昔、おふじという名の17才になる美少女が月野瀬村に住んでいた。その美貌の評判を聞いた九龍島を根城とする海賊に追われたおふじは、必死に逃れようとして、ついには岩山の上に追いつめられて逃げ場を失い、そこから古座川に身を投げて死んでしまった

写真提供:(公社) 和歌山県観光連盟
嶽ノ森山情報提供:古座川街道やどやの会

写真提供:(公社) 和歌山県観光連盟
国指定天然記念物「古座川の一枚岩」の対岸にそびえる「嶽ノ森(だけのもり)山」は、山と渓谷社の関西百名山にも選ばれたトレッカーに人気の山です。「雄岳」と「雌岳」の急峻な2つの岩峰からなる双耳峰で、最も高い雄岳の標高は376m。雌嶽の山頂下の熊野花崗斑岩の岩場は雄岳から眺めると、人の巨大な横顔に見えることから「巌(いわお)のジャイアント」などと呼ばれています。
一枚岩と同じ流紋岩質火砕岩(地元名:宇津木石)からなるナメトコの沢登り、熊野の主峰・大塔山から那智連山、太平洋まで360°のパノラマ展望が楽しめる急峻な山頂、熊野花崗斑岩の絶壁、そして希少植物が多い生物相と、低山ながら地質学的にも生物学的にも変化に富んだ楽しめる山です。険しい山容のため、大正時代頃までは修験者の行場でもあったようです。日本の地質百選の「古座川弧状岩脈」に属し、古座川県立自然公園の特別指定地でもあります。(2012.3.19)
・道の駅「一枚岩」より徒歩約1時間

嶽の森山

雄岳山頂から雌岳を望む
材木流しトンネル情報提供:古座川街道やどやの会

国指定天然記念物「古座川の一枚岩」の下流に「かもしか峡」と呼ばれる屏風のように急峻な岩山が続く場所がありますが、この岩盤を削って旧国道が通っています。その法面の途中にトンネルがありますが、これは支流の立合川から丸太を古座川本流に流すために岩山の狭隘部分にバイパスとして開けられたトンネルで、昭和初期に造られたものです。今は使われていませんが、渇水期にはトンネルに刻まれたステップで立合川側のトンネル入口まで歩いて行くこともできます。近代産業遺跡ともいうべきトンネルです。(2012.3.2)
・道の駅「一枚岩」より車で約5分
クラシック音楽に合わせて鳴く小鳥情報提供:古座川街道やどやの会

一枚岩の鹿鳴館にかわいい小鳥、イソヒヨドリが法螺貝(ほらがい)の音に誘われてやってきていました。それが、たまたまクラシック音楽を流すとすぐ窓枠ぎわまで寄ってきて音楽に合わせて鳴くのです。何度やっても、クラシック音楽に合わせて鳴くので、今は大評判になっていました。どこかに旅にでてしまったのでしょうか、2006年ごろから居た小鳥は2011年ごろには姿を見せなくなったそうです。(2011.1.27)
天柱岩

この天柱岩に始まり、同質の岩石が東に向かって約22kmにわたって弓なりに続いており、「古座川弧状岩脈」と呼ばれています。同系統の火山活動で生まれた「橋杭岩」と合わせ、「日本の地質100選」に選定されています。
・道の駅「一枚岩」より車で約5分
道の駅「一枚岩」情報提供:古座川街道やどやの会

一枚岩鹿鳴館は、一枚岩の前にある道の駅のような施設。古座川やどやの会が町から委託を受けて運営しています。いろいろな柚子製品を始めとした古座川町の特産品を販売しています。古座川を見下ろす食堂で食べる名物「茶がゆ定食」は米から炊き上げるため時間がかかります。古座川の川原で遊びながら待つお客さんに、法螺貝で出来たことを知らせてくれます。(2006.3.31)
2009年5月1日、和歌山県内19番目の道の駅としてオープンしました。観光物産センター「一枚岩鹿鳴館」では現在「茶がゆ定食」の代わりに、古座川町平井地区に伝わる郷土料理「うずみ膳」が提供されています。古座川天然水を使用した自家焙煎コーヒーもおすすめです。(2011.4.5)
時間 月曜〜木曜 | 9:30〜17:00 |
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時間 金曜 | 9:30〜17:00 17:30〜20:30 |
時間 土・日・祝 | 8:30〜17:30 |
休館日 | 不定休 ※駐車場、屋外トイレ、公衆電話は24時間利用可能。 |
TEL | 0735-78-0244 |
関連リンク | 道の駅「一枚岩」 (近畿道の駅) |
