欠席委員の意見
○ヒストリーマッチングの結果から、モデルの再現性は向上していると考える。
○三次元水理・地質モデルの構築について、井戸揚水量を新たに加えることにより実際のデータの変動に近づくことから考慮することは妥当。
○予測計算では、どの計算も、道路トンネルの影響は微小であり、自然の水位変動のほうが大きい。特に不自然な設定とはなっておらず、信頼できる結果と思われる。
○表層飽和度の計算は、簡単な設定の計算ではあるものの、表層の水の飽和度が年間にわたって高い値に保たれることを示している。

今後の詳細な検討をする場合の留意事項
○現在の水分量変化は、経験式に基づいて推定されたものであり、今後はさらに精度の良い実験結果により確認しておく必要がある。
○「地下水流動保全工法」については更に多くの対策事例がある。事例資料をさらに充実した方が良い。
○水位の変動に伴う水質の変化は、現在の水質と土に含まれる鉱物の種類によって変化する。Mnが含まれる場合に酸化マンガンが生成されたり、鉄バクテリアが一時的に発生すると水質が酸性になることがある。今回の報告内容は一般的傾向としては言えるが、個別の箇所ごとに評価が必要な場合には、当該地の土の性質を調査したうえで注意深い検討が必要である。(室内試験による一つの方法として現地土壌を用いたカラム試験が考えられる)
○道路施工まで時間があるならば、更に長時間の地下水観測が必要。
○当地区の地下水涵養源は、北西部にあることから、地下水環境保全のためにも、この北西部地域の開発と涵養量の関係も調査すべきである。
○地下水の利用に関して、文化遺産を守るために条例等により管理すべきであると考える。



 
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