とじるRokko Green Belt六甲山系電子植生図鑑
葉の形:単葉葉の付き方:互生葉の縁:鋸歯

オオバヤシャブシ

科名 : カバノキ
初級
分類 : 夏緑樹
 

この樹木について

六甲山の緑化に利用されてきた代表的な樹木の一つです。谷筋のハイキングコース沿いなどに多く生育することから、見かける機会の多い樹木です。菌類と混生するため、貧栄養な立地でも比較的生長が早いとされています。そのため、六甲山では砂防堰堤の法面(のりめん)などに多く導入されてきました。また、種子は風で運ばれるため、崩壊地斜面や道路法面などにいち早く侵入し生育しています。しかし、ヤシャブシの仲間は花粉症の原因になるといわれており、近年は緑化樹として利用されることは少なくなりました。 果実は、染料に利用され、黒く染まります。

ここがポイント

見る

葉は平行脈で、鋭い鋸歯があります。果実はうずらの卵ぐらいの大きさで、ふつう1個ずつついています。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 おもに谷筋や崩れやすい斜面に植えられています。

オオバヤシャブシ群落の代表する樹木です。ほかの群落ではほとんど見ることができません。

自然林 二次林 人工林
群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

よく似た樹木

ヒメヤシャブシ ヒメヤシャブシの果実は枝からたれ下がってつきますが、オオバヤシャブシの果実は立ち上がってつくので区別できます。また、ヒメヤシャブシは葉が小さく、葉脈の数が多いことで区別できます。
ヤシャブシ ヤシャブシの果穂は1〜3個ずつつくので区別できます。 六甲山系では、オオバヤシャブシに比べると見かける機会は少ない樹木です。