とじる
葉の形:単葉葉の付き方:互生葉の縁:鋸歯

イヌブナ(別名:クロブナ)

科名 : ブナ
初級
分類 : 夏緑樹
 

この樹木について

太平洋側のブナ林をつくるもう一つのブナです。自然のままでも幹の周りにひこばえをたくさん出して、大きな株になっています。株の中心となる幹が枯れたりすると、ひこばえが大きくなって枯れた幹の穴を埋めていきます。黒っぽい樹皮をしていることから、クロブナとも呼ばれています。裏六甲のけわしい斜面に、比較的まとまって生えています。

ここがポイント

見る 黒っぽくて、ブツブツ、ザラザラした樹皮が特徴です。また、株立ちになっていることが多く、周りにはたくさんのひこばえが出ています。
ブナと同じように、4月下旬頃、黄緑色のあざやかな新緑が見られます。
触る 樹皮はブツブツした模様があって、触るとザラザラしています。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 六甲山ではブナよりも圧倒的に数が多く、3000本以上は生育しているのではないかと考えられています。分布範囲もブナより広く、海抜600m以上を中心に分布しています。観察するなら、紅葉谷,小川谷,白石谷など裏六甲のおもなハイキング道がおすすめです。小川谷には大木がまとまって生えている所があり、芽生えもたくさん見られます。単木では、オルゴール館やYMCAのすぐ近くにも生育しています。

ブナとともに、ブナ−シラキ群集の中心となる樹木です。この樹木のほとんどが裏六甲に生育していることもあり、ブナ−シラキ群集も裏六甲に集中しています。ブナと同じように伐採などに対する抵抗力は小さいので、この樹木のある所は、あまり伐採が行われなかった所だと考えられます。

  自然林 二次林 人工林
群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

よく似た樹木

ブナ 葉と樹皮で見わけられます。イヌブナは葉の裏に絹毛が生えていて、樹皮は黒色でブツブツ、ザラザラしています。