とじる
葉の形:単葉葉の付き方:束生葉の縁:鋸歯

ツクバネガシ

科名 : ブナ
中級
分類 : 照葉樹
 

この樹木について

照葉樹林の中でも、海抜の高い地域に見られるカシ類の優占する林を代表する種です。葉が枝先に集まってつく姿が、正月の「はねつき(羽根衝き)」に使う「つくばね(衝羽根)」に似ていることから、この名がつきました。とはいえ、羽根の様子に見立てただけで、真ん中の玉に相当する部分がツクバネガシにはありません。せっかく出会えても、納得!というわけにはいかないかもしれません。この葉の付き方を「つくばねのようだ」と思えるようになれば、中級合格でしょう。

ここがポイント

見る 葉には上部にだけ鋸歯があります。
触る 葉を裏返してみると、真ん中の脈がくっきりと浮き出ています。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 六甲山での分布は限られていて、確実に見ることができるのは、上唐櫃山王神社と下唐櫃山王神社です。ここでは大木を見ることができます。

山王神社にはツクバネガシ以外にも、六甲山ではなかなか見ることのできない照葉樹が生えています。いずれも、人が六甲山をはげ山にするよりもずっと以前、樹林で覆われていたころの名残りです。地域の方たちが、神社の森として守りついできた結果です。訪れた際には、ツクバネガシに限らず、林内に生えている照葉樹や、神社の外から見たこんもりとした森の様子など、存分に堪能してください。

  自然林 二次林 植林
群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

よく似た樹木

アカガシ アカガシの葉には鋸歯がないので区別できます。