とじる
葉の形:単葉葉の付き方:互生葉の付き方:束生

カナメモチ(別名:アカメモチ)

科名 : バラ
中級
分類 : 照葉樹
 

この樹木について

乾燥した瀬戸内地方の照葉樹林を代表する樹木の一つです。実はこの樹木、新芽があざやかな紅色になるため、よく生垣として使われるので、目にされてる方も多いのではないでしょうか。カナメモチという名前の由来は、この木の材が鎌の柄や扇の要(かなめ)に使われており、「要に使う、モチノキに似た木」からカナメモチになったといわれています。

ここがポイント

見る 別名アカメモチと呼ばれるように、新芽が赤く、とてもよく目立ちます。
触る 葉はかたく、鋸歯は鋭くて、逆なですると痛いぐらいです。
触る 葉をライターなどであぶると、黒い環(死環)が現れます。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 照葉樹林帯の比較的海抜の低い所(50〜400m)に分布しています。

カナメモチは、2万年以上前からの植生の変遷を読みとることができるおもしろい樹木の一つです。現在、この樹木の分布は、本州の静岡以西と四国、そして九州では熊本だけとばらばらに分布しています。なぜこのように分布がばらばらになってしまったのか、その理由は過去の気候変動との関係から説明することができます。今から2万年以上前の最終氷期にもカナメモチは絶滅せずに、紀伊半島,四国の最南端,熊本県天草地域などの比較的温暖な場所に隔離分布していたと思われます。その後気候が徐々に温暖になっていき、それにともなって分布を広げ、現在の六甲山でも見られるようになったといわれています。

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群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

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