とじる
葉の形:単葉葉の付き方:対生葉の縁:全縁

イボタノキ

科名 : モクセイ
中級
分類 : 夏緑樹
 

この樹木について

林縁の植生を指標する、明るい所に多い植物です。樹皮には、カイガラムシの一種、イボタロウムシがつき、この虫の分泌する蝋(ロウ)が、枝をびっしりと白くおおうことがあります。

ここがポイント

見る 小さな葉が、枝の両側に向かい合って行儀よく並んでいます。その葉の大きさが、枝先に向かうほど大きくなっていくのが特徴です。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 ハイキング道沿いや、谷筋に近い明るい林内でよく見かけます。

今回の調査では、スギや照葉樹が優占するような、暗い林には出ていません。すべて夏緑樹の優占する林での確認です。遷移が進んで照葉樹が繁茂していけば、コナラ林からは消え去っていく樹木かもしれません。

  自然林 二次林 人工林
群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

よく似た樹木

ヤマウグイスカグラ 葉の質や毛の有無で区別できます。イボタノキの葉は薄くやわらかく、毛もなくすべすべしています。ヤマウグイスカグラはザラザラです。
セイヨウイボタ(プリペット) イボタノキそっくりのセイヨウイボタは、やわらかい緑が好まれて、生垣によく使われています。その名の通りヨーロッパや北アフリカ原産の外来種です。六甲山の林の中で見た、という話はまだ耳にしていません。「まだ耳にしていない」というのには訳があります。この果実が鳥に運ばれて、林の中で増え始めているようなのです。六甲山の近辺の芦屋市,西宮市,神戸市などの新興住宅地では、生垣トップ10に入るほどよく用いられている木だけに、これからの動向に注目です。