とじる

ツタ

科名 : ブドウ
分類 : 夏緑藤本
 

この植物について

小さいときには三つの小葉(3出複葉)からなり、大きくなると大きな1枚の葉が出てきます。まるで違って見えますが、どちらもツタです。冬には葉を落としてしまう、夏緑のツル植物です。

ここがポイント

見る オレンジ色やら赤色が入り交じる紅葉は、樹木のイロハモミジやシラキと肩を並べる見事さです。

六甲山での分布と環境や植生との関係

分布 六甲山全域、植生のタイプを問わず、どこにでも分布しています。

巻きついていくタイプのツル植物、フジやアケビとは違って、吸盤で張りついて伸びるツタは、林冠をおおうことはありません。よく見かけるのは、高木のアカマツの幹に、まるでウロコのようにおおい尽くしているさまです。吸盤で幹に張りついて伸びていき、効率よく光を受ける場所を確保するのです。

  自然林 二次林 人工林
群落
略称
ブナ ウラジロガシ コジイ アラカシ ウバメガシ アカマツ コナラ エノキ オオバ
ヤシャブシ
ニセ
アカシア
スギ
分布

よく似た植物

ツタウルシ 3出複葉の小さな葉がツタにそっくりなツタウルシは、ウルシの仲間でもっとも強烈にかぶれる植物です。かぶれないように、見わけられる目を持つことが大切です。まず、ひとつ。ツタそっくりの小さな3出複葉の葉を見つけたら、周囲を見渡してみましょう。ツタウルシは大きさによらず3出複葉ですので、ツタウルシなら、付近に大きな3出複葉が目に入るはずです。次に、大きな3出複葉になると、魚の骨のような脈と、葉のデコボコが目立ちます。ツタでは、脈で葉がデコボコに見えるようなことはありません。ツタウルシはブナ帯に多い植物で、六甲では、海抜400mでわずかに、多くは550m以上の高海抜地で確認しています。高海抜地のアカマツ林に多い、タンナサワフタギやシラキやコアジサイが目に入りだしたら、要注意です。