世界遺産を見に行こう! 和歌山河川国道事務所
和歌山わいわいサイト
リンク集 新着情報
事務所の紹介 道路事業 河川事業 楽しむ 知る・歴史 和歌山人 Kids
 
ホーム > 紀の川流域委員会ニュース

紀の川流域委員会NEWS!


第6回 紀の川流域委員会

日時: 平成13年12月20日(木)
13:30〜16:00
場所: 和歌山ビック愛1F 大ホール
国土交通省近畿地方整備局

庶務
   定刻の時間になりましたので、委員の方は席にお着きになりますようお願いいたします。
 ただいまより第6回紀の川流域委員会を開催いたします。司会進行は庶務を担当いたします和歌山工事事務所の調査第一課が務めさせていただきます。私は調査第一課長をしています和佐でございます。よろしくお願いいたします。
 まず、最初に、資料の確認をさせていただきます。
 受付でお渡しいたしました座席表、黄色のA4のペーパーで「発言にあたってのお願い」、議事次第、「環境」と書かれた資料−1、「紀の川水系工事実施基本計画(治水)について」と書かれた資料−2、「伊勢湾台風(S34.9)における土砂災害等について」と書かれた資料−3、「紀の川の洪水時の流速について」と書かれた資料−4、「大滝ダム洪水調節容量について」と書かれた資料−5、「紀伊丹生川ダム調査に対する予算執行状況について」と書かれた資料−6、「岩畑委員からの資料請求に対する回答について」と書かれた資料−7、「水郷水都全国会議の報告に対する質問と回答」と書かれた資料−7でございます。
 次からは参考資料ですが、「紀の川水系工事実施基本計画」と書かれた参考資料−1、「紀伊丹生川流域生物調査結果一覧」と書かれた参考資料−2(1)、「紀伊丹生川流域生物調査成果一覧」と書かれた参考資料−2(2)でございます。
 その他、中川委員長から今後の進め方ということで資料があるのですが、後程配らさせていただきます。
 以上が本日お配りしております資料でございます。不足があれば挙手をしていただければ整えさせていただきます。
 また、本日は、後程一般傍聴の方にもご発言の時間を設けておりますので、発言の際は「発言にあたってのお願い」をご一読いただければと思います。
 読み上げてご説明とさせていただきます。
 A4の黄色のペーパーです。
 一般傍聴者の方々へ。本日は、後程、一般傍聴者の方からの発言の時間を設ける予定ですので、審議中については、ご発言をご遠慮願いたいと思います。第1回紀の川流域委員会において決められた公開の原則に基づき、発言の内容については議事録等を作成し、公開する予定です。一方、プライバシーに配慮することが決められていますので、発言される際は、発言の都度、冒頭で次の内容をご発言いただきますようお願いいたします。マイクを持って行きますので、必ずマイクを通してご発言ください。お名前、ご住所あるいはご所属名、議事録へ個人名を掲載するかしないか、議事録へご所属名を掲載するかしないか、議事録の公開前に確認を必要とするかしないかの確認をお願いいたします。
 本日の出欠でございますが、小田委員については事前に都合がつかないということで連絡を受けております。また、養父先生については少しおくれるという連絡もいただいております。
 それでは、ただいまより審議に移りたいと思いますので、中川委員長、よろしくお願いいたします。

 
中川委員長
   本日はお忙しいところをお集まりいただきまして、ありがとうございます。
 それでは、事務局がお配りいたしましたこの日程表によりますと前回までに紀の川の治水・利水をご説明願いました。本日は、紀の川の現状説明として環境についてのご説明をお願いしたいと思います。
 それでは、河川管理者の方からお願いします。

平井所長(国土交通省和歌山工事事務所所長)
   和歌山工事事務所長の平井でございます。
 それでは、前方の画面を使ってご説明させていただきたいと思います。
 環境につきましては、さらに治水、利水よりも非常に範囲が広いということから、本日、ご説明させていただく資料につきましては第2回の委員会の資料の中からの抜粋であります。人によっては、「もっと別の環境もあるのではないか。」というご意見もあるかと思いますが、限られた時間の中で抜粋してご説明させていただきたいと思います。

 
  <<資料−1 説明>>

中川委員長
   どうもありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明に対しまして何かご質問あるいはご意見ございましたら、どうぞ。委員の方々からお願いしたいと思います。ごさいませんか。

一般傍聴者
   傍聴の方もいいですか。後ですか。

中川委員長
   傍聴の方は後程お願い致します。審議中はご遠慮願いたいと思います。審議が終わりましてからお願いいたします。

中川委員長
   ございませんか。
 それでは、次にこれまでに各委員の方々からの幾つかのご質問がございました。前回の委員会でも出ておりました質問に対して河川管理者の方からお答えをいただくということにいたしました。
 まず、最初に、前回出ておりました紀の川水系工事実施基本計画。これは現在進められている治水事業の目標になっておりますが、基本計画そのものの根拠等を聞きたいというお話がございましたので、地方整備局の方からご説明をお願いしたいと思います。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   近畿整備局、水野でございます。座って説明させていただきます。
 今委員長からお話がありましたが、今までの治水計画のもとになる計画をわかりやすく説明するようにというお話しだと思いますので、今までの治水計画の基本となっております工事実施基本計画につきましてわかりやすくどのようになっているか、ご説明させていただきます。

  <<資料−2 説明>>

中川委員長
   どうもありがとうございました。
 ただいまのご説明に対しまして、どうぞご質問ございませんか。
 岩畑さん。

岩畑委員
   岩畑です。
 基本高水流量のところですが、昭和47年9月の台風20号の引き伸ばしのところをもう一度説明していただけませんか。16,000m3/sになるところです。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   降雨の引き伸ばしについて説明させていただきます。資料−2をお願いいたします。15ページに引き伸ばし率を書いてございます。対象降雨が7つございまして、昭和28年2月から昭和47年9月まででございますが、昭和47年9月ですと、単純に船戸の2日雨量実績の189.5mmと計画雨量の440mmを比較しますと2.32倍になります。ただし、単純に引き伸ばしていいかどうかにつきましては、先程説明させていただいたとおりであり、ピンク色の線が単純に2.32倍にしたものです。実際のものにつきましては外枠黒の線でございます。
 以上です。

岩畑委員
   今この15ページの降雨倍率の1から7までの数値を見ているのですけれども、これの降雨倍率が7番の洪水名に関して2.32になっていますが、その他は全て2倍以下になっています。河川砂防技術基準(案)に基づくと2倍以下が望ましいということになっており、ほかの6つの例がすべて22倍以下、大体 1.5〜 1.6倍になっています。これだけ 2.32倍ということで突出しているというところをもう少し具体的に説明をお願いしたいと思います。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   まず、河川砂防技術基準(案)の本文は、計画降雨を作成するに当たって地域分布及び時間分布を必要に応じて修正するという書きぶりになっています。その解説の中で計画を作成するには2倍以下が望ましいと書いてございますが、それも先ほどなぜ2倍以下が望しいかと申しますと、単純に雨を縦に引き伸ばしますと地域分布なり時間分布において発生し得ないような大きな雨となる場合があります。それを使ってしまうおそれがあるので、何もしなければ2倍以下にするのが望ましいという規定だと思っています。その解説の下にも地域分布及び時間分布を修正するという方法もあると書いてございまして、紀の川については修正しております。
 あとは、2倍以上になるならないかにつきましてはどの降雨を選択するかによって決まってきますが、先ほど降雨選択をするときに昭和47年につきましては2日雨量が200mmなかったということでほかより少なかった。ただし、船戸の流量が大きいかったということで対象にしているということでございます。

岩畑委員
   私は素人なので、もう一つよくわからないのですが、この15ページの表をあけて見るとこの2日雨量の数量が189mmと一番低く、たまたま2.3にすれば16,000m3/sという簡単な数字でしかわからないのです。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   ですから、先程2倍以上を用いるか用いないかというのは引き伸ばすことによって極端な地域分布、時間分布にならなければ大丈夫だという観点でみれば、今回は、2.32倍を使っていますが、地域分布、時間分布がおかしくないようにしているということで問題ないと思っております。最終的には7つの項目で計算すると、16,000m3/sから下は 7,000m3/s強になりますが、どれを対象にするかという選択の問題があると思っています。紀の川においては安全サイドで当時は一番大きなものを使っているということでございます。

中川委員長
   よろしいですか。

岩畑委員
   ここのところはわかったと言わないと駄目なのでしょうか。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   今の計画がこうなっているという説明でございます。先程も一番最初に説明させていただきましたが、これから河川整備計画を議論していただくときに河川整備計画においてもどのような目標を設けるかという議論があると思っております。そこを整備計画においてどういう降雨なりどういう洪水を対象にするかという時にまた議論していただいて、望ましい方法をいろいろ議論していくのが一番いいのではないかと思っています。

岩畑委員
   わかりました。私も勉強してきますので、またその時にこの点についてもう少し具体的に質問したいと思います。

中川委員長
   ほかにご質問等は、ございませんか。

池淵委員
   今の15ページの上の方の降雨制限方式によって降雨をそのまま引き伸ばした2.32倍ではなしに現象と見ても起こり得ないだろうというようなところについては降雨制限方式で制限をかけ、青と赤の間の黒枠を計画降雨として採用しているということでよろしいのですか。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   そうです。

池淵委員
   そうするとここで書いてある下の降雨倍率の2.32倍は、あくまで降雨倍率という表だけであって、採用している計画降雨は、P20の計画降雨で計算しているということですね。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   そのとおりでございます。この2.32倍というのは2日雨量を何倍にしているかということを表現させていただいているものでございまして、単純にそれぞれの時間を2.32倍に引き伸ばしているものではございません。

三野委員
   参考のためにそれぞれの洪水比流量はどれぐらいになりますか。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   計算をしますので、後でご説明します。

中川委員長
   質問があるのですが、計画降雨が表示されていますが、流出解析する際には、今挙げています14の流域のそれぞれの降雨パターンを計画降雨に全部置きかえた値で計算したのですか。そうではなくて、各地域のそのときの降雨パターン、それが基準になっているのですか。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   この件につきましても観測所を10カ所用いましてそれぞれの実績の面的分布を出しております。先程言ったように流域平均雨量は、2日間雨量で約190mmでございましたが、それにつきましては、実績の10地点を用いて面的な平均を出しております。その10地点の観測データを用いてそれぞれの地域での時間分布を求めておりますので、各流域一様ではなくて地域ごとに分布は違っています。

中川委員長
   それでは、各地域ごとの降雨に対しては同じ降雨倍率を用いているのですか。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   トータルとしては2.32倍ですが、各地点において1時間、3時間、6時間、1日、2日という降雨制限量を設けてございます。具体的に話しますと、まず最初に各単純に2.32倍したときの各流域ごとの2日雨量を算定いたします。その2日雨量が制限降雨以上か以下かを見て、もし以下ならそのままでございますし、違っていればよその流域に振り分けるということをします。次に、それぞれの流域で最終的な2日雨量が決まりますので、2.32倍を平均値として大きいところ、小さいところが制限で振り分けた結果として出てきます。その結果として、それぞれの地域の引き伸ばしとして、まず時間分布をつくり、それをまた1時間雨量、3時間雨量、6時間雨量が制限に入っているかどうかで分布をならしていくという作業をしております。

中川委員長
   そのほかの7洪水についても同様に検討しているのですね。それでチェックしておられるのですね。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   同様に7洪水についてもそれぞれの14の流域分割ごとにチェックをし、最終的には流域平均雨量をつくっております。

中川委員長
   それは当然実績の洪水のピークとは違ってきますね。何故かと言うと、河道の整備状況によってその連動も違ってきます。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   実績の雨量は1倍ですが、計画降雨の場合は、実績雨量を2.32倍しているので実績とは一致しません。検証の際には、実績降雨量をそのまま用いているで、ピークはほぼ合っております。

池淵委員
   その時に実績の場合は、大きな洪水の時に上流であふれ、実際の実測のデータは小さくなっているが、そういうものはもとに戻しているのですか。

平井所長(国土交通省和歌山工事事務所所長)
   していません。だから、実績は小さいです。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   先程のご質問の比流量の計算ができましたので、ご回答いたします。
 7洪水の基本高水のピーク流量は21ページに示したとおりでございまして、最少が 7,000m3/s、最大が約16,000m3/sでございますが、最少の昭和36年10月の 7,036m3/sでございますと、比流量は 4.5m3/s/km2でございます。最大の15,775m3/sですと、比流量は10m3/s/km2でございます。個々の値はどうしましょうか。

三野委員
   結構です。と申しますのは、ハイドログラフを見ると、昭和47年9月には時間59mm、ピークが時間で見ると非常に大きいですね。その2日間平均雨量を引き伸ばすということになっています。そうすると計画の考え方で基本的なものが時間のピークで決まっているのを引き伸ばしているので、結果として昭和47年9月が異常に高く出るようなことになっています。従って、何となく先程岩畑委員がお話になったところの流出の仕組みみたいなものが少し違っているのを後で無理やり計画論的に調節された結果、異常なものを選んでしまったのではないかなという気がするということです。

水野調査官(国土交通省河川部河川調査官)
   それから言えば、一般的に2倍以上使わないのが望ましいとなると思っていますが、先程も申したとおり今回は単純に2倍以上を求めている訳ではなく、短時間雨量の起こり得る範囲内になるように修正しています。具体的に言うと、1時間雨量は最大で計算すると単純に伸ばせば60数mmを60mmぐらいにしておりますし、その前の値を40mm強、その1時間前が40mmでございますから、40mm、40数mm、60mmぐらいの流域平均雨量でございます。それであれば、それほど起こりにくいような大きな値ではないと思っております。しかし、何度も申し上げるように現行の計画ですから、これから河川整備計画の中でご議論いただけたらと思います。

三野委員
   理解できました。


| ←BACK | | TOP | | INDEX | | NEXT→ |

このホームページについて 
国土交通省近畿地方整備局 和歌山河川国道事務所