HOME 事業案内・事務所紹介 亀の瀬 わたしたちの亀の瀬 地すべりの歴史 1/2

わたしたちの亀の瀬

3.4万年以上前からあった亀の瀬の地すべり

(1)地すべりの被害(ひがい)の歴史

1. 万葉集(まんようしゅう)にも登場していた地すべり

亀の瀬では約4万年前に地すべりで移動(いどう)した土の中から、当時の木へんが発見されており、地すべりはそれ以前から発生していたと考えられています。また、万葉集に出てくる「畏(かしこ)の坂」が亀の瀬あたりの道をさし、その由来が地すべりにあったといわれています。

4万年前の地すべりの中から出てきた木へん
4万年前にも地すべりがあったんだ

2. 亀の瀬の地質

なぜ亀の瀬で地すべりが起こるのでしょう? ふつう地面は岩石と土でできていますが、亀の瀬の地面は火山のふん火で流れ出た溶岩(ようがん)でできているのです。数百万年前、亀の瀬の北側にあったドロコロ火山で大きな火山活動が2回あり、1回目の溶岩と2回目の溶岩が重なるところがすべり面になりました。さらに、大和川(やまとがわ)が山すそをけずり取ったために地面がかたむき、すべり台のようにすべりやすくなったと考えられています。

むかし火山がふん火

3. 記録に残る一番古い地すべり

それは約110年前の1903年(明治36年)7月に起きました。大雨による地すべりで、大和川がせき止められ、亀の瀬の上流部に水があふれました。そのときは、甲子園(こうしえん)球場の約34個分におよぶ広い地域(ちいき)が水害に苦しめられました。開通して11年目、まだできたばかりといってもいい亀の瀬トンネル東口もこわれました。

4. 近年に起きた大きな地すべり

1967年(昭和42年)ですから、みなさんのお父さんやお母さんが子どものころです。2月に始まった地すべりは、甲子園球場38個分の広さの土がすべり落ちるという大規模(だいきぼ)なものでした。 大和川をこえた対岸にある国道25号は約1mおし上げられ、大和川の川はばは約1mせまくなりました。

近年に起きた大きな地すべり