(2)地すべりのしくみ
1. 地すべり発生のメカニズム
地すべり地帯の地質は、大きく2つの層(そう)に分けられます。土台は固い地層(ちそう)で、その表面はつるつるで大変すべりやすくなっているため「すべり面」とよんでいます。その上を、すべりやすい地層がおおっています。地すべりとは、すべりやすい土がある程度もとの形を保ったまま、すべり台のような「すべり面」をすべり落ちることで発生します。
2. 亀の瀬の特ちょう:地すべりする土が大量にある
亀の瀬の地すべり地帯は大変広く、長さ約1,100m、はば約1,000mもあります。また、すべり面までの深さが最大約70mと大変深くなっています。地すべりしやすい土が多いため、一度地すべりがおきると、大きな被害が起きやすいのです。
3. 亀の瀬の特ちょう:川底まで地すべり面が広がる
地すべりが発生するたびに大和川がせり上がるのはなぜでしょう? じつは、亀の瀬のすべり面は大和川の川底まで広がっているのです。そのため、すべり落ちた土が川に入って川底をせり上げ、川をせき止めてしまうのです。
すべり落ちた土が川へ入り、川底をせり上げ、川をせきとめます。