流域を学ぶ

住民協働で天ヶ瀬ダム湖岸裸地対策を推進 -苗木づくり講習会を開催しました-

天ヶ瀬ダム湖岸には草や木が全く生えていない斜面(裸地)が帯状に広がり、景観上大きな問題となっています。また、ダム湖岸の裸地は植物の生育にとって厳しい環境であるにもかかわらず、こうした環境にも耐えうる外来植物が侵入し、外来植物の供給源となっているとの指摘もあります。
そこで、淀川ダム統合管理事務所では天ヶ瀬ダム湖岸の裸地対策として、裸地斜面の緑化に取り組んでいます。

ダム湖岸緑化には周辺環境に配慮し、ダム湖周辺に自生する樹木から苗木を育て(地域性苗)湖岸へ移植することとしています。しかし、地域性苗は自分たちで育てなければならず、苗木の確保が大きな課題でした。

そうした中、天ヶ瀬ダム水源地域ビジョンのメンバーでもある森林ボランティア フォレスターうじさんが「ドングリプロジェクト」という活動をされているとのことをお聞きしました。「ドングリプロジェクト」とは、天ヶ瀬ダムに隣接する天ヶ瀬森林公園の森づくりの一環として、山で拾ったドングリを自分たちで苗木に育て、森林公園に植えようという活動です。
そんな活動をされているフォレスタうじさんに天ヶ瀬ダムの裸地問題について説明し、裸地対策に協力していただけないかとお願いしたところ、即座に快諾していただきました。
こうして、フォレスターうじの会員が育てた苗木の一部を天ヶ瀬ダム湖岸裸地対策のために利用させていただけることになりました。

そうした協力に対するお礼の意味も込めて、平成24年12月16日(日)宇治市中央公民館で淀川ダム統合管理事務所は森林ボランティア フォレスターうじさんとの共催で「苗木づくり講習会」を開催しました。
講習会にはフォレスタうじの会員23名が参加し、森づくりの意義や天ヶ瀬ダム湖岸裸地の現状、シカ食害の現状などについての講演のあと、苗木づくりの基礎知識・技術を実際に参加者に体験していただきました。

講習会の最後に、改めて、天ヶ瀬ダム湖岸裸地対策にフォレスタうじの会員が育てた苗木を活用させていただくことを確認しました。さらに、今年、会員が育てたドングリの苗木を提供していただきました。
いただいた苗木は早速、今年度の天ヶ瀬ダム湖岸裸地対策に活用させていただきます。

苗づくり講習会 説明資料

天ヶ瀬ダム湖岸裸地の現状と課題

苗づくり講習会の様子

講習会の開催です

フォレスターうじの旗
会場には「フォレスターうじの歌」(自主制作CD)も流れていました

NPO法人 森林再生支援センター常務理事高田研一先生にご講演いただきました

高田先生の森づくりは生き物がたくさん

淀川ダム統合管理事務所から天ヶ瀬ダムの湖岸裸地について説明しました

いよいよ苗木づくりの体験です

みなさん準備はいいですか?

ウリハダカエデの翼を取ってます

ヒサカキの液化(果肉から種を取り出す)に挑戦!

実のなる種子は果肉が付いていると発芽しないそうです

ヒサカキの種は小さすぎて大変です

作った苗木にはちゃんと名札を付けます
立派な苗木になりますように

講習会で使った種子は森林公園から採ってきました
写真は、アキニレ(左上)、ウリハダカエデ(右上)、ヒサカキ(左下)

講習会の最後にドングリプロジェクトで皆さんが育てた苗をいただきましたダム湖岸の緑化に使わせていただきます

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