国土交通省近畿地方整備局琵琶湖河川事務所琵琶湖湖南流域水害に強い地域づくり協議会議事概要

第1回琵琶湖湖南流域水害に強い地域づくり協議会議事概要

【概要】

本協議会の設立趣旨及び規約が承認された。
協議会の会長として、京都大学防災研究所教授の寶馨委員を選出した。
協議会を進めるにあたって、琵琶湖流域の現状について説明した。
次回までの宿題として、各市町で洪水被害を回避・軽減するために取り組まれている内容及び計画について整理することとなった。

【現状説明に対するご意見】

○地域で守るために

大洪水の時に下流の安全を守るために洗堰が閉め切られるが、滋賀県として治水計画というのはどういう形がよいのかをしっかり検討していただきたい。
治水だけでなく、利水との調整についても議論が必要と考えている。
琵琶湖総合開発事業の総括をまず行ってから、ハザードマップの議論に入って欲しい。

○自分で守るために

（意見なし）

○平成16年7月新潟・福島豪雨災害、平成16年7月福井豪雨災害の状況

農地被害についても、調査しておくべきである。
新潟と福井の被害の違いは、災害の発生が昼と夜とでは異なったものになったであろう。また、後と先で入れ替わった可能性もある。
本協議会はいわゆるハードではなく、ハザードマップなどソフト対策を議論し、水害に強い地域にしていこうという協議会なので、こういった事例も参考になるだろう。

○その他

各市町、県における整備目標をお持ちであれば、それをまずは知りたい。
- 対応の目標をどのように考えておられるのか。
- 住民の方との議論を行う必要もあるのではないか。
- さらに、国や県はもちろん、住民の方との連携も必要になる。
  （→後日、各委員あてにアンケート調査を実施させていただくこととした）

【その他のご意見】

もし、新潟・福島豪雨、福井豪雨のような災害が当市で起こったとすると、避難勧告、住民への周知といったことがいかに実施できるのか、早いうちに検証したい。
市内の自治会はかなりしっかりした組織だとは思うが、いざという時の決断等ができるかどうか、再確認している状況である。
協議会を通じて、住民に安全・安心していただける施策を考えていきたい。
どういう安全で安心な街づくりをしていくか、ということについて協議会の中での議論を踏まえて定めていきたい。
土地利用にかかる計画調整を担当している。面的管理という形であるが、各地域の特性に合った整備ができればと思う。
協議会では常にハード面も念頭に置いて、さらにソフトへどうつなげていくかという視点が求められていると感じている。
最終取りまとめの方針はどう想定されているか、後でもいいので教えていただきたい。
本日示された課題とは表裏になるが、本課では渇水問題も扱う関係上、農業用水についても大きな問題と捉えている。
平成7年5月の浸水被害については、ほとんど農地の被害であったと記憶しているが、この検討が課題の解決に役立てばと思う。
都計法に基づく都市計画の整備、開発、保全の方針、いわゆる都市計画区域のマスタープランでは、各課と連携して河川、あるいは水防、防災といったことを記述した計画を作成しているが、ソフト面についても協議会の中での議論も踏まえて取り入れていきたいと考えている。
土砂新法の関連で県の崖条例、建築基準法に基づく建築基準条例の崖に関する部分の手直しを加えているところであるが、こういった協議会での議論も意識しながら進めたい。
湖岸堤の維持管理、内水排除のためのポンプ場の維持管理といったことを行っているが、今あるハード（施設）をいかに使いきるかといった観点、あるいはソフト面についても考えながら、この協議会でお話をさせていただきたい。
地域の個別具体の開発についての許可を担当しているが、地域との街づくりの観点から協議を進めていきたい。
水害とは離れるが、個人住宅の耐震事業も進めていることから、自主防災という観点からの取り組みについて地域の方と話をさせていただいているので、そういった観点からもこの協議会で一緒に議論させていただきたい。
自分の地域、自分の家がどんな状態なのかを、地域が、住民さんがどれだけよく知っているか、行政の我々がどれだけ状況をよく知っているかということ考えていただきたい。
市街地を除くとほとんどが水田であり、水田も洪水調節にうまく利用できるのではということ、また、ため池の水害対策への有効利用も考えていきたい。
ハザードマップの利用の仕方には、少し疑問の残るところがある。
農業被害については、後でないとわからない面がある。目に見えてわかる被害と、後でじわじわと出てくる被害とがあるので、そういう観点でも協議会で議論されればと思う。
新潟、福井での水害で様々な課題も浮かび上がってきていることを受けて、検討を進めたい。
住民とともに水害に強い地域づくりに努めてまいりたい。
本年、安心・安全のまちづくりを目指して、従来の防災対策等の見直しを実施する。当協議会の結果をまちづくりに生かしていきたい。
現在、自主防災組織を作っているところで、200の自治会のうち、現在120の自治会で組織されている。水害の観点も加えて、地域とどう連携を取っていくのか検討したい。
被害を受ける住民の方が少なくなるよう、できれば土地利用規制、もしくはそれを補完する形での避難の計画といったものを一緒に検討させていただきたい。
農業の多面的機能の中の一つとして、ため池の持つ洪水緩和機能は無視しがたいものであると思うので、こういったことも協議会で検討していただきたい。

【中間とりまとめについて】

（事務局より説明）

協議会の目的としては大きく2つあり、一つは「自分で守る」、これはハザードマップについて、もう一つは「地域で守る」ということで地域整備、流域対策といったことをどうしたらいいのか、ということについての検討をすること。

ハザードマップは、野洲川、日野川の流域である4市2町をモデルに技術的検討を行い、来年の5月を目標にまとめたい。

「地域で守る」については、流域対策、土地利用といったことについて、どういう課題があるのか皆様方と情報を共有し、何ができるのかというところをこの会で協議していきたい。テーマによっては作業部会を設定して検討をしていきたい。

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第1回 琵琶湖湖南流域 水害に強い地域づくり協議会 議事概要