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3.4.2 京福電鉄九頭竜川橋梁の架替

改築された京福電鉄九頭竜川橋梁
福井と三国・芦原を結ぶ京福電気鉄道㈱の九頭竜川橋梁は、昭和3年(1928)12月に設置された後、昭和23年(1948)には福井地震によって橋脚1基が転倒し、落橋したため桁を復旧したが、その内2連の腐食が著しくなり、昭和35年(1960)5月と10月とに桁交換を行った。しかし、第3橋脚は下流側へ約3度傾斜した状態で根固補強がなされ、速度規制を行いつつ橋梁上を運行する状況が続いた。
京福電気鉄道㈱は、昭和36年(1961)~39年にかけて10橋脚のうち6橋脚の根固補強を実施したが、昭和39年(1964)8月には福井県に対して、河床低下に伴う河川改修による対策を実施してほしいという陳情を行った。そして、昭和55年(1980)~56年には、京福電鉄㈱が2ton型根固ブロックを約1,600個(約1億円)敷設して、橋脚周辺の洗掘対策を施した。
一方、河川管理者である建設省は河川改修に伴う河道拡幅、引堤計画、そして河川管理施設等構造令に適した橋梁径間割など、九頭竜川橋梁の改築の熟度が高まってきたため、昭和55年度より京福電鉄㈱と費用負担などについて協議を始めた。
このような経過を経て、昭和57年度より架替工事に着手し、昭和63年度に完成した。