九頭竜川流域誌


2.2 真名川砂防事業計画

 真名川ダム上流域は、笹生川と雲川の2支川からなり、平均傾斜は約1/7という急傾斜で流域面積が223.7km2である。昭和40年(1965)9月の奥越豪雨時には、山腹崩壊箇所7,700ヵ所、崩壊面積が6.7km2に及び、大野郡西谷村が壊滅的な被害を受けた。その後、多大な不安定土砂が堆積している状況であった。
 そこで、国土保全および真名川ダムと笹生川ダムの治水機能を長期にわたって保持するとともに、国道157号の交通確保、発電施設の土砂害からの防除、奥越高原県立自然公園の自然環境の保全などを目的とし、昭和53年度より砂防事業を実施することとなった。
 砂防事業計画は、真名川ダム上流域内の約1,520万m3の土砂を扞止するため、流出土砂を貯留して河道勾配を緩和する砂防堰堤や、山腹の禿赭または崩落した箇所を緑化し、土砂の生産または流出を防止するための山腹工などを施工するものであった。


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