九頭竜川流域誌


4.4 新田開発と水利開発

  江戸時代の新田開発は、表3.2.1のとおりである。


表3.2.1 新田開発とその年代
新田名 郡名 年代 西暦
関ヶ鼻開発 南条郡 慶長期 1596〜
鳥羽野開発 今立郡 元和期 1615〜
北野新田 吉田郡 寛永期 1624〜
升谷外二村開発 南条郡 延宝期 1673〜
池田郷開発 今立郡 享和期 1801〜
塚原野開墾 大野郡 文化期 1804〜
浄法寺開田 吉田郡 天保期 1830〜

  開発の対象となった地域は、鳥羽野は台地、関ヶ鼻は日野川の荒河川敷、北野は九頭竜川の乱流地域、塚原野は九頭竜川と真名川とに挟まれた台地である。鳥羽野を除き、ほとんどが河川に接していながら十分に引水が出来なかったり、排水がうまく出来なかった箇所で、荒地化していたと思われる地域である。関ヶ鼻と北野は、ともに河川の乱流する地域であり、未墾地であった所である。江戸時代には、このような地域であっても、用水や治水の技術が発達し、開墾が可能となっていったのである。
  元禄14年(1701)と天保5年(1834)の郷帳を比較すると、表3.2.2に示す郡では、130年間に約3,750石余り増加している。

表3.2.2 江戸時代の郷帳による増加高  (単位:石)
郡名 元禄14年(1701) 天保5年(1834) 増加高
足羽郡 91,963 92,863 900
吉田郡 79,289 80,804 1,515
丹生郡 87,599 87,973 374
今立郡 85,667 86,200 533
南条郡 37,203 35,639 -1,564
坂井郡 185,485 185,521 36
大野郡 95,534 97,491 1,957
662,740 666,491 3,751
(※福井県土地改良史)


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