真名川砂防事業は、建設省近畿地方建設局福井工事事務所によって昭和53年度から登り谷堰堤・大雲谷堰堤・仙翁谷第一堰堤に着手して以来、本川および主要支川における砂防堰堤の施工を進めている。
昭和58年度以後は、ほぼ毎年1基の砂防ダムを完成させ、平成11年(1999)3月末においては18基が完成している。継続施工中の砂防ダムは、三谷谷堰堤・若谷堰堤・ガマンズ谷堰堤・上若谷堰堤の4基である。
昭和62年(1987)10月に完成した小沢堰堤は、鋼製ダブルウォール工法で実施した。これは、鋼製枠の中に現地で採集した礫などを詰めて施工するもので、時期を問わずに早く施工できるという利点がある。一方では、重量のある礫が現地に無ければならないといった欠点もある。また、平成10年(1998)12月には、雲川第一堰堤(昭和60年完成)に全断面斜路式魚道を設置し、渓流に生息する魚類等の生育を損なわないよう保護に配慮した施策推進を図っている。
完成または施工中の砂防ダムは、表4.2.1のとおりである。
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