九頭竜川流域誌


2.3 施設整備

 真名川砂防事業は、建設省近畿地方建設局福井工事事務所によって昭和53年度から登り谷堰堤・大雲谷堰堤・仙翁谷第一堰堤に着手して以来、本川および主要支川における砂防堰堤の施工を進めている。
 昭和58年度以後は、ほぼ毎年1基の砂防ダムを完成させ、平成11年(1999)3月末においては18基が完成している。継続施工中の砂防ダムは、三谷谷堰堤・若谷堰堤・ガマンズ谷堰堤・上若谷堰堤の4基である。
 昭和62年(1987)10月に完成した小沢堰堤は、鋼製ダブルウォール工法で実施した。これは、鋼製枠の中に現地で採集した礫などを詰めて施工するもので、時期を問わずに早く施工できるという利点がある。一方では、重量のある礫が現地に無ければならないといった欠点もある。また、平成10年(1998)12月には、雲川第一堰堤(昭和60年完成)に全断面斜路式魚道を設置し、渓流に生息する魚類等の生育を損なわないよう保護に配慮した施策推進を図っている。
 完成または施工中の砂防ダムは、表4.2.1のとおりである。

表4.2.1 砂防ダムの諸元と施工期間
名称 堰堤高(m) 堰堤長(m) 施工期間
登り谷堰堤 15.0 97.0 昭和53年6月〜59年11月
大雲谷堰堤 19.0 60.0 昭和53年9月〜58年11月
仙翁谷第一堰堤 22.0 111.0 昭和53年6月〜平成元年11月
モッカ谷堰堤 20.0 79.0 昭和54年9月〜63年11月
巣原川堰堤 20.0 70.2 昭和55年6月〜平成2年11月
温見堰堤 14.5 72.5 昭和56年9月〜平成2年10月
雲川第一堰堤
魚道
7.5 78.0 昭和58年10月〜60年12月
平成10年12月
笹生川堰堤 8.0 39.0 昭和59年9月〜61年12月
小沢堰堤 7.0 58.0 昭和60年10月〜62年10月
笹生川第二堰堤 13.5 81.0 昭和61年10月〜平成6年8月
熊河川堰堤 11.0 52.5 昭和62年9月〜平成3年11月
白谷堰堤 13.5 112.0 昭和63年9月〜平成11年11月
蠅帽子川堰堤 12.0 68.0 平成元年9月〜平成6年7月
仙翁谷第二堰堤 14.0 104.0 平成元年9月〜平成9年7月
杉ヶ谷堰堤 12.5 62.0 平成2年8月〜平成7年10月
中島鎌谷川堰堤 14.0 56.0 平成3年8月〜平成8年11月
日の谷堰堤 14.5 63.0 平成3年7月〜平成9年10月
三谷谷堰堤 20.2 74.0 平成4年8月〜施工中
若谷堰堤 10.0 53.0 平成8年9月〜平成10年12月
ガマンズ谷堰堤 14.0 57.0 平成11年7月〜施工中
上若谷堰堤 8.0 43.5 平成11年9月〜施工中
図4.2.3砂防施設位置図
図4.2.3 砂防施設位置図


九頭竜川流域誌メニューへ
第2章メニューへ
戻る次へ
TOPに戻る

Copyright (c) 国土交通省近畿地方整備局 福井工事事務所 2001 All Rights Reserved.