加古川流域委員会

  
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第10回 加古川流域委員会 議事録(概要)

  • 日時 : 平成21年9月15日(火曜日)   14:00〜16:05
  • 場所 : 小野市伝統産業会館   1階   大研修室
  • 出席者 : 委員12名、河川管理者12名、自治体関係者14名、傍聴者8名、報道関係者1名

 1.今回の議題について

前回の委員会で宿題となった5項目について説明した後、加古川の河川整備計画に反映させる河川整備の内容について・これまでの議論を踏まえて作成する加古川水系河川整備計画原案について・今後の予定についての審議を行いました。

議題

①ご質問に対する回答について、②河川整備の内容について、③加古川水系河川整備計画原案について、④今後の予定について

 2.第9回加古川流域委員会審議内容の報告

●ため池に水温上昇の役割も加えるべき、河川管理については、①危機管理では、気候変動により洪水や渇水になることを踏まえることが大切である、②河川巡視の頻度や日中のみならず夜間の点検について、③塵芥処理量や回収した木材のリサイクルについてご意見・ご質問をいただきました。河川環境については、①減少傾向にある希少種の継続的なデータの整備、②子どもたちが遊べる場所の整備が必要、③外来種の概念は、地域固有の遺伝子を乱さないというニュアンスか確認していただきたい、④景観はトータルにとらえて、礫河原を日本固有の伝統的景観の原点である、とのご意見・ご質問をいただきました。

 3.ご質問に対する回答について

●気候変動への対応について、近畿地方整備局では、この4月に水災害予報センターを設置し、水害の予防・予測等の充実・強化に随時取り組んでいる状況です。
●日常的な点検は週3回の巡視パトロールを行っています。視認性が高いという観点から昼間に実施しています。夜間の不法投棄などは確認されていませんが、問題が顕在化、深刻化する場合には、夜間の巡視についても検討を行っていきたいと考えております。
●塵芥処理について、平成20年度加古川大堰において3tの処理実績があります。採取された木材については、地域と協働したリサイクルの可能性について検討を行っていきたい。
●加古川で減少傾向にある希少種は、河川水辺の国勢調査の結果をもとに①植物19種、②魚類5種、③底生生物3種、④鳥類4種、⑤陸上昆虫2種という個体数を整理しています。
●外来種の概念は、他から入ってきた種が地域固有の生態をおびやかす存在と整理しています。

【意見および質疑応答】

○「ウラギク」は、既に数年前から消滅しております。また、底生生物の「コメツキガニ」は平成16年の台風以降生息場所を移動して違うところでたくさん生息しております。(畠山委員)

 4.河川整備の内容について

●流下能力が、下流部・中流部・上流部とも不足している箇所があり、それぞれの箇所で必要な対策を実施していくことを考えています。
●洪水対策は、①『加古川流域委員会   中間とりまとめ』の考え方に沿った計画とする。②平成16年10月洪水が流下した場合に浸水が想定され、生命・財産に多くの被害が発生する箇所について優先的に実施する。③上流の整備により、下流での被害が拡大しないように実施する。
●下流域は河道掘削、中流域は築堤、上流域は築堤と河道掘削を中心とした対策を考えています。
●下流域の高砂・尾上地区は、干潟を保全し、干潟以外の部分の河道掘削。古新地区は水際植生は極力保全し、緩やかな勾配による河道掘削。平荘地区は老朽化している堰の可動化や統合を含めた検討。中流域、来住・大島地区は、堤防が整備されていない地区の堤防整備。上流域の社・河合地区は甌穴を保全し、甌穴以外の部分の河道掘削。滝野・多井田地区は、堤防が整備されていない地区の堤防整備、また、川沿いに家屋が連担している地区では、まちづくりと一体となった整備。多井田地区は、闘龍灘の流れや景観に配慮し、露岩部分以外の河道の一部整正を考えています。

【意見および質疑応答】

○幾ら掘削しても上流で大雨が降ると、埋まっていくと思うがずっと掘削を続けると理解してよろしいでしょうか。(畠山委員)
→(河川管理者による回答)過去に洪水が起きて埋まってしまったことはありますが、できるだけ埋まっていかないように少しでも長くもつ掘削方法を考えていきたいと思う。
○闘龍灘を掘削した場合に、平常時の水位が下がってしまうのではないかと懸念されますが、大丈夫なのでしょうか。(吉田委員)
→(河川管理者による回答)闘龍灘の平常時に水が流れている部分については、手をつけないことから、掘ることによって水位が下がることはないと思います。
○掘削に伴って水位が下がってしまったら、田んぼに水が届かなくなってしまうことが懸念されます。利水関係者の方を招致していただき、本委員会を進めていただきたい。(池本委員)
→(河川管理者による回答)掘削は、特に9ページ、7ページに載っている部分は平常時に流れるところを掘削します。このような箇所を掘削すると、平常時でも水位は下がります。ただし、水位を保つために堰を設けて水位を保って、利水もちゃんと取れるように改築します。全体の流れを勘案しながら、場合によっては利水関係者にも来ていただくことを調整します。
○農業用水路がどこからとってどうなっているのか、水のネットワークというのをわかるように整理していただいたらわかりやすい。(中瀬委員長)
○たくさんの掘削の場所がありますが、予算の継続的な維持ができるか教えてほしい。(齋藤委員)
→(河川管理者による回答)河川を整備し終わった後、それをちゃんとしていくためには一定の維持費はかかってきます。お金なり人なりをかけていかないと、安全なり快適さは守れないと理解しております。
○山電加古川橋梁の下を掘削しても大丈夫か、ご専門の方に確認していただきたい。今計画している川底よりも掘り下げるのでしょうか。問題にならない形で決めていただけるとありがたい。(田辺委員)
→(河川管理者による回答)山電の橋脚は対策が必要になってくる可能性があり、専門の委員に確認をした上でどういうことができるかを見ていきたい。
○洪水時に阻害にならない堰堤というのは具体的にどういった構造をお考えなのでしょうか。(増田委員)
→ (河川管理者による回答)古新堰堤と加古川堰堤この2つの統合を検討しようと思っています。その際には、洪水時には流せる、平常時には水位を保てる構造にしたいと思います。
○洪水に支障のないときに、河床の土砂を下流側に流してやるという計画はお持ちなんでしょうか。(増田委員)
→(河川管理者による回答)土砂移動の観点から堰にたまっている土砂を流す検討はしていきたいと思っています。
○発想の転換で、江戸時代の斜め堰や沈下橋みたいな考え方から学べるところがあるのかなと思っています。(池本委員)
→(河川管理者による回答)かつては動力式の堰はできなかったため、昔の知恵で斜め堰としていた。今は動くような堰は一点集中にならないように川方向に横向きというのが現状です。
○洪水対策のための掘削は必要ですが、掘削すると同時に親水性も一緒にできるような掘削方法を、考えていただけるとありがたいと思います。(田辺委員)
→(河川管理者による回答)最近は、多自然川づくりを進めております。
○河口部分の切下げは、植物の先生と相談し配慮してください。(中瀬委員長)

 5.加古川水系河川整備計画原案について

●加古川水系河川整備計画原案は、「0.まえがき」から「1.流域及び河川の概要」、「2.河川整備の現状と課題」、「3.河川整備の目標に関する事項」、「4.河川の整備の実施に関する事項」という大きな4項目に分けて記載するという形で考えています。
●河川環境については、多様な生物の生息・生育・繁殖環境では、生物の生息・生育・繁殖環境の保全と再生、加古川の特定外来種、生物多様性の保全、河川の連続性では、魚類・甲殻類等の移動の連続性の確保、加古川の舟運の歴史を踏まえ、まちづくりと一体となった整備の実施、地域と河川とのかかわりあいでは、親水性の確保、住民参加型のモニタリングの継続的な実施、地域住民や地域で活動されている方々、河川管理者とが一体となった取り組みの実施、水環境(水質)では、河川水質の保全、水質調査の充実、水質事故の対応を書き込みたいと考えています。
●河川管理については、河川管理施設等の適切な維持管理の実施、堤防除草における刈草の有効利用、河道の維持管理、危機管理では、災害の未然防止、被害の最小化のための危機管理、関係団体との連携、安全な河川管理施設の運用、平常時・災害時の情報提供、地域と連携した河川管理では、地域住民・ボランティア団体等と連携した河川管理の取り組み、流域一体となった塵芥処理の実施について書き込んでいきたいと考えています。

【意見および質疑応答】

○加古川水系には129の支流があり、それを含めて加古川水系という意識を持っています。加古川水系と使うなら、本川は上流から、そこをちょっと考えていただきたい。(播本委員)
→(河川管理者による回答)今回の河川整備計画は、国管理区間で行う内容が中心になるが、水系全体として流域全体でやっていくことについても記載していきます。
○遊水のこと、ため池のこと、山林から農地の問題は加古川流域整備計画を考えるときに、必ず冒頭ないしどこかに課題として入れておかないとだめだと思います。(田下委員)
○流域をトータルに考える必要があることを書き込んで下さい。書き込めない内容はこの委員会から提言する手もあります。(中瀬委員長)
○佐用町では、主な被害は間伐の遅れたところが土砂崩れみたいに根おきなりまして、それが流れていた。間伐というのはいかに大事なのかなということを痛感しております。(山口委員)
○佐用川の水害が大きかったことから、支川を含めて考えるべきだと感じております。(土肥委員)

 6.今後の予定について

●河川整備の内容については住民説明会方式でやりたいと考えています。また、ホームページ等においても意見を述べていただく一定の期間を設けたいと考えています。
●流域を大きく3つに分けて西脇市、小野市、加古川市の3会場における説明会を休日に開催したいと考えています。
●これらの情報については、広報誌などを通じて流域の市町村に全戸すべて配布できるような形で今準備をしているところです。

【意見および質疑応答】

○上流・中流・下流の3カ所の住民説明会は、祭りとか運動会稲刈りも避けてやっていただくように、日程のご配慮をよろしくお願いします。(中瀬委員長)
○次回委員会では、河川整備計画の原案を作成していただいて、それについて意見を述べるとことになると思います。原案の内容が納得いくものであれば、原案についての意見を述べたことになり、委員会の目的を達成することになり、次回委員会が最終になるかもしれません。

 7. その他

服部委員が、加古川では絶滅し、人と自然の博物館で生育しているナガボテンツキを持参され、ご説明をいただきました。

 8.傍聴者からの意見

なし

 6.今後の予定

次回、第11回流域委員会は、12月16日水曜日でよろしくお願いします。


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