加古川流域委員会

  
navihead.gif
トップページ
流域委員会トップページ
加古川流域委員会とは
加古川流域委員会規約
これまでに開催された会議
中間とりまとめ
今後の会議のお知らせ
お問い合わせ
navihead.gif
加古川流域委員会の傍聴のお申し込み
ニュースレターのページへ

当委員会庶務にご連絡いただいた方の氏名、住所、メールアドレス等の個人情報につきましては、当委員会に関するご連絡にのみ利用させていただき、それ以外の目的で利用することは一切ありませんので、ご了承をお願いいたします。

PDFファイルをご覧いただくためには、AdobeReaderが必要です。
お持ちでない方は、Adobe社Webページからダウンロードできます。

get Adobe Reader

第2回 加古川流域委員会(現地視察) 議事録(概要)

  • 日 時:平成20年8月27日(水)9:00〜12:10
  • 出席者:委員13名、国土交通省6名、自治体関係者2名

1.現地視察の内容について

加古川流域の特徴と課題を現地で確認するため、河口から上流に向かって、堤防の整備状況、河道内の自然環境等を確認しながら視察しました。

2.現地視察

【視察箇所】
視察箇所は以下の通りです。概要を以下に整理します。

第1回加古川流域委員会

視察箇所

概 要

河口干潟付近

新幹線や高速道路等の多くの橋梁や取水施設、鎧(アーマー)をかぶせた堤防、さらには干潟やヨシ原などの貴重な自然を視察しました。

加古川大堰付近

周辺の地域に工業用水や飲み水を供給する施設である加古川大堰を視察しました。 加古川大堰近くの山陽自動車道上流部の築堤工事が進行している区間を視察しました。

レキ河原・
小野桜づつみ付近

河川敷内の樹林化に対応し、レキ河原を保全するために、自然の営力の利用方法を検証している試験地を視察しました。 また、堤防の強化と土砂の備蓄を兼ね備えた桜づつみを視察しました。

闘竜灘付近

岩盤が露呈した景勝地で、かつては舟の航行ができませんでしたが、明治6年に掘割水路を設けることで舟の航行が可能となるなど、歴史・文化的に重要である狭窄部を視察しました。

激特事業箇所付近

平成16年の台風23号の被害をうけて、兵庫県により再度災害防止のために行われている、河川激甚災害対策特別緊急事業の工事箇所を視察しました。

【参加者からの意見】

○植物の外来種が、大変多くなっていることに驚きました。【服部委員】
○今日の視察では、川の水量が少なかったと思います。また、相生橋の下流左岸の砂州で、小さい頃に魚や貝をとってよく遊んでいたのですが、今日見ると無くなっていました。この砂州は平成16年の台風23号で消失して、今後10年位で再生されるとのことでしたが、大変驚きました。再生されるのを楽しみにしています。【田下委員】
○川は治水や利水、自然環境や歴史、文化について学ぶところです。そのことも含めて今後考えていくべきだと感じました。今日は水量が少ないとのことですが、平成16年台風の時の水位を聞いて驚きました。また、植物のクズが非常に増えていました。河原の植生が変わってしまうのではないかと心配しています。【畠山委員】
○川の水が多いときと少ないときの差は大きくなっています。このバランスを考えていくことが今後大切だと感じました。また、闘竜灘について水利用と洪水対策をどのように考えていくかが大切だと思います。【神田委員】
○川の水が少なくなっています。このことは植物にもデメリットがあります。山林の保水力をあげることを考えていく必要があると思います。また、今日は見えなかったですが、川の水の中では外来種の問題がとても大きくなっています。見えにくい水の中にも注目していきたいと思います。【増田委員】
○今日は水量が減っているため川の様子がわかりやすかったと思います。下流は水が流れるようになって、上流も流れが良くなりつつあります。川の周辺でも水路の整備が進んで水が流れやすくなっています。闘竜灘だけが水の流れが悪いままです。平成16年の台風23号の際には闘竜灘が一番目につきました。この闘竜灘をどうにか整備していきたいと思いました。【池嶋委員】
○平成16年の台風23号の後、兵庫県の激特事業のため、景観がずいぶん良くなってきました。ただし、水の流れが良くなると闘竜灘が心配になってきました。歴史や文化があるところなので、充分に考えて整備する必要があると思います。【齋藤委員】
○上流の堤防の整備が進んでいるので、水がスムーズに流れると思います。下流の堤防の整備をする必要があります。また、平成16年の台風23号の際にはため池に水が溜まることで、下流部が守られました。上流部でも水田やため池などの遊水池があると、一時の洪水から守れるように感じました。【池本委員】
○一時の雨のために強い堤防を作る話になるのではと懸念しています。大きな雨の水をいかに蓄えて徐々に流していくか、水田や山の保水力を高めて、調整ができるようにすることが大切だと思います。何十年に一度の雨のために川を大きく変えるのは良いことかどうか、慎重に考えてみたいと思います。【播本委員】
○平成16年の台風23号の際には野間川や杉原川の氾濫も大きな被害を出したと聞いています。上流部や支川部で乱開発があったのではないかと心配しています。山林の状況を考えることも大切です。また、地球温暖化で海水面が上昇した場合、河口部で様々な問題が発生すると思います。最後に、闘竜灘は長い間大切にされてきた観光資源です。尊重して残しながら、全体が調和するように知恵を出し合っていければと思います。【土肥委員】
○昔は津万滝、野村の滝、廻り淵など色々な良い景観がありましたが、今は闘竜灘だけになってしまいました。闘竜灘の景観を絶対に壊して欲しくないと思います。【吉田委員】
○神戸市都賀川近隣河川では学校の校庭が遊水地として使われているとの報道がありました。加古川の保水力がどうなっているのか、堤防強化や環境保全など課題が多岐にわたっていますが、バランス良く練り上げていくことが大切だと思います。【田辺委員】

【河川管理者からの意見】

○本日の視察のポイントは2つありました。
1点目は、治水対策の課題です。下流付近では、新幹線、高速道路などの多くの橋梁や、取水施設があり、洪水疎通の障害になっているものがありました。また、闘竜灘は、景観に優れる岩場が治水上のネック地点になっており、上下流の治水安全度のバランスを考えながら慎重に工事を進める必要がある場所です。
2点目は、環境保全のポイントです。
河口部に残っているヨシ原や干潟の保全が課題となります。
また、闘竜灘では景観や歴史文化を尊重しながらの整備方法が大切です。
今日は、これらの重要なポイントを視察していただきました。流域委員会ではこれらに対応する方法について御議論していただきたいと思います。