加古川流域委員会

  
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第6回 加古川流域委員会 議事録(概要)

  • 日 時:平成21年1月21日(水) 14:05〜16:15
  • 場 所:小野市うるおい交流館エクラ 1階大会議室
  • 出席者:委員12名、河川管理者8名、自治体関係者1名、傍聴者27名、報道関係者1名

1.今回の議題について

加古川の河川整備計画に反映させる河川整備の内容について、河道内樹木(ヤナギ)、干潟、堰堤の役割、対策による水位の変化、堤防について審議を行いました。

議題 
・河川整備内容について

2.第5回加古川流域委員会審議内容の報告

【説明概要】
加古川流域委員会庶務より、前回の第5回加古川流域委員会審議内容の確認が行われました。
●ヤナギ等の河道内樹木については、航空写真などからヤナギの具体的な分布状況を把握するとともに、樹木管理の考え方について審議していくことが確認されました。
●干潟の保全については、経年的変遷や流域からの土砂生産量を確認した上で、順応的な管理の必要性が確認されました。
●老朽化した取水堰については、施設の機能を整理することが確認されました。
●闘竜灘での改修による水位の変化についてイメージできるように、改修前後の水位を記入して説明することが確認されました。

3.河川整備の内容について

【説明概要】
河川管理者より、前回委員会で行った審議への回答を含め、河川整備の内容について説明が行われました。概要を以下にまとめます。
●河道内の樹木については、高さが概ね10m以上となると流木化し、河川の横断工作物にひっかかりやすく、また対岸の堤防を見通せなくなります。このため、高さが概ね10mにならないように伐採をしていきたいと考えています。その伐採の方法としては、輪伐を考えています。重要な河川の工作物、構造物の機能に支障を及ぼすような樹木は切っていく必要があります。樹木管理の際には樹木の状況を把握し、順応的に行うことを考えています。
●干潟の位置は、航空写真を経年的に見るとあまり動いていません。河道掘削を考えていく上ではこの位置にある干潟を残すこととし、それ以外のみお筋のところを掘削することを考えています。また、加古川は土砂の供給量が少ないため、河道を掘削しても、すぐに埋まることはないと考えています。一度に全てを掘ってしまうのではなく、影響を把握しながら順応的に管理を実施します。
●古新堰堤は潮止の役割、加古川堰堤は取水の役割を現在も果たしているため、老朽化すれば可動堰や統合堰も踏まえて検討する必要があると考えています。
●対策による水位の変化について、闘竜灘の露岩部を保全しながら、上流の高水敷部分を掘削すれば平成16年の洪水が安全に流せることを洪水時の水位で検証しました。
●平成16年の洪水を安全に流していくことを考えたときには、堤防の整備というメニューも考えていく必要があります。川幅を拡げることも考慮しつつ、地元の方の理解を得ながらまちづくり、地域づくりを考えて、整備を行う必要があると考えています。

【意見および質疑応答】
○ヤナギをどうしても残さないといけないという理由はあるのか。どうして河道内でヤナギが必要なのか。(土肥委員)
○関東地方ではカワウが増加してアユなどを食べてしまう。なかなか駆除が難しく害鳥だと考えている。(土肥委員)
○10m以上の木は流木化しやすいとあるが、この根拠は何か。(神田委員、中瀬委員長)
○樹木が10m以上に生長することが問題だと思う。樹木の管理と河道の改修を分離して考えるのではなく、高水敷の切り下げを含めた、河道改修とセットで考えるべき。(道奥委員)
○ヤナギ群落というのは、河川の中でどんな環境をつくろうと絶対に出てくる。文化であるヤナギを残す、あるいはヤナギを残すと疎通障害になるという2つの条件を考えるときに、どういう管理が一番いいのかということだと思う。(服部委員)
○ヤナギの木を切ったからといって、カワウは1日に数十キロ動くため、多分、加古川のカワウが必ずしも加古川でえさをとっていないと思う。カワウをどうにかしろということを河川管理者に言うのは、少し別問題と思う。また、ヤナギを完全にとってしまうと、ツルヨシなどが覆ってしまうので、輪伐とかで管理するほうがいいと思う。(増田委員)
○加古川のヤナギ群落を10年で伐採するとしたら、その面積を10で割ると1年間に伐採する量が決まる。その伐採量に合わせて場所を決めればいいと思う。場所自体は、集中していても分散していてもいいと思う。(服部委員)
○輪伐のエリア分け等についてもう少し理屈づけをお願いしたい。(中瀬委員長)
○伐採した木は、どのようにしているのか。(斎藤委員)
→(河川管理者による回答)チップ化し肥料などとして一部利用していただいている。その他の部分については、チップ化して土に返す処理をしている。
○大きなヤナギの木は、昔はまな板に使っていたと聞いている。(土肥委員)
○今までの維持管理の予算と比べて、今回提案しているような話では予算はどうなるのかデータを出してほしい。(中瀬委員長)
○河川内の木は人が使わなくなって、切らなくなったから大きくなった。攪乱がなければ、最終的には湿地条件に応じて樹林群落に移るというのは、遷移の絶対的な法則である。(服部委員)
○河川は、木を切らなくなったから樹林化したのか。樹木の中をみると、底に大きなレキが堆積し、そこに細粒成分がたまって樹林化している。大きな河川工事が行われなかった時代と今とでは、川の流れの形状が違う。川の地形や流れの状態と無関係に樹林化が進んだとは考えられない。また樹木をずっと切り続ける対策が、財政的に成立するのかどうか気になる。産業とも連動しない伐採を続けていくのかというところが、非常に大きなポイントだと思う。(道奥委員)
○伐採等は誰がするのがふさわしいのかと感じる。河川管理者以外にもボランティアが参加することによって、経費削減と一般市民の河川への関心の高まりにつなげられないかと思う。河川管理者以外の人達も川に近づけるということがいい川の1つと思う。(田辺委員)
○地域における良好な環境や地域の価値を維持・向上させるための住民・事業主・地権者等による主体的な取り組みである、エリアマネジメントも議論したい。(中瀬委員長)
○モニタリングは良い提案と思われるので是非実施頂きたい。またモニタリングにも一般市民参加の方策を考えていただけるとありがたい。(田辺委員)
○川のことなら何でもわかるという人が沿岸には必ずいる。そうした人々の意見を聴取しながら対策に利用して欲しい。(吉田委員)
○土砂生産が仮に少なくても細粒成分で埋め戻っていくというのが河口だと思う。土砂生産が少ないから埋め戻しを心配しなくてもいいという話にはならないと思う。(道奥委員)
→(河川管理者による回答)加古川のようにあまり土砂が動かない河川において、河道掘削を河口部分で行ったときにどのような状態になるのか、調べてみたい。
○干潟が動かないという前提から出発しないようにされてはどうか。(道奥委員)
○古新堰堤の下流側の土砂は本来ないものである。仮に改修するときには可動にするのか固定にするのかがポイントになる。洪水時に土砂をフラッシュしたいと考えるのか。
(道奥委員)
→(河川管理者による回答)固定堰はできるだけ可動でいくというのが日本の河川整備の全体論としてもある。堰堤の下の砂州のフラッシュ、洪水時の疎通を考え、可動堰を念頭に置きながら考えている。いくつか堰堤があるが、統合とかも含めていろいろと検討には入れていきたい。
○闘竜灘は文化的にも非常に大事なところで、削るのはどうかなと思う。(齋藤委員)
○闘竜灘は流域で唯一の景勝地なので、観光地にふさわしい手の入れ方がある。
(吉田委員)
○堤防を作った時に、植生で覆うと思うが、外来種の発生源にならないような環境対策が必要である。(服部委員)
○環境について、日本全体がどんな流れで、その中で河川がどういう位置づけにあって、その中で我々はどう考えるのか見せて欲しい。また、闘竜灘で切り下げたところの使い方をどう考えるのか、従来型の都市公園とするのか、これで我々流域委員会の姿勢がかなり見えてくると思う。(中瀬委員長)

4.今後の予定

次回の加古川流域委員会は2月18日(水)午後に加古川市での開催を予定します。