加古川流域委員会

  
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第7回 加古川流域委員会 議事録(概要)

  • 日 時:平成21年2月18日(水) 14:00〜16:10
  • 場 所:加古川市防災センター 2階大会議室
  • 出席者:委員14名、河川管理者7名、自治体関係者1名、傍聴者20名、報道関係者1名

1.今回の議題について

加古川の河川整備計画に反映させる河川整備の内容について、河道内樹木、干潟、闘竜灘、堤防整備について審議を行いました。

議題 
・河川整備内容について

2.第6回加古川流域委員会審議内容の報告

【説明概要】
加古川流域委員会庶務より、前回の第6回加古川流域委員会審議内容の確認が行われました。
●ヤナギを残していくことと、残すと疎通障害になることに対して、輪伐という方法で管理すべきであるという意見や、具体的な輪伐方法として、エリア分けなどについて整理すべきであるといった意見がありました。また、樹木管理には一般市民の参加も検討すべきであるといったご意見がありました。
●干潟の管理について、土砂生産が少なくても埋め戻されてしまう可能性があることや干潟が動くことを前提に、モニタリングを行っていくべきであるというご意見がありました。
●古新堰堤と加古川堰堤の改築については、可動化、統合化を含めて、風景にも適したものを検討することが確認されました。
●闘竜灘の河道掘削については、闘竜灘の文化的な重要性も踏まえた改修を検討することが確認されました。

3.河川整備の内容について

【説明概要】
河川管理者より、前回委員会で行った審議への回答を含め、河川整備の内容について説明が行われました。概要を以下にまとめます。
●河道内樹木は、文化的な面でも生態的な面でも重要な役割を果たしています。 一方、河道内樹木が大きくなりすぎると、巡視時などに事故が発見できないとか、洪水時に流木化して流下阻害が発生するなど、管理上の支障が出てきます。このため、適切に管理していく必要があり、輪伐という方法を考えています。また、地域の方々に伐採した樹木を持って帰ってもらうことや河川の営力を活用したメンテナンス負荷の小さい河川管理も考えています。モニタリングについては、日常的な管理あるいは定期的な調査結果を踏まえて順応的に管理を行います。
●加古川の干潟は、環境省が定める日本の重要湿地500に選ばれるなど重要です。このため、河口干潟を改変しない河道掘削を考えています。モニタリングについては、環境学習や地域で活動している方々との協働を視野に入れながら、部分的に掘削して、その後どうなったかというのを確認し、評価をしたうえで、次の段階に入っていくという順応的な管理を考えています。
●闘竜灘での舟運の歴史あるいは景観に十分に配慮して整備内容を考えます。掘削部分は、露岩で覆われていた原風景に戻すことを考えています。
●堤防の無い箇所では堤防の整備を行う必要があると考えています。その中でも川の幅が狭く、住宅が川岸に張りついている箇所で川幅を広げるあるいは築堤を行う場合には、まちづくりや地域づくりと一体で考えていく必要があります。

【意見および質疑応答】
○ため池の役割には、防災の他に栄養循環もあると思う。(池本委員)
○ため池の水と川の水の議論というのはぜひ議論されるといいと思う。(中瀬委員長)
○輪伐を計画する上でのゾーニングの最少単位はどれぐらいなのか、またそのゾーニングは、現在の樹木の樹高分布などを考慮して決めて欲しい。(神田委員)
○河道内樹木を地域の方々と共同で管理するというのは経費的な面、再利用の面、栄養分の循環という点から考えて有効な方法だと思う。地域で実際に需要があるのか、どれぐらいの需要が期待できるのか、など具体的な実現可能性の検討をぜひやって欲しい。(神田委員)
→(河川管理者による回答)市町などから間伐材を使いたいという話も出てきています。工事で間伐材を使うこともやっています。再度調査して、具体例を示す形で説明を行います。
○河道内樹木について、流水阻害要因としての樹林をどう管理するかという視点が抜けていると思う。(道奥委員)
○闘竜灘の上流の左岸を掘削する場合、闘竜橋への影響はないのか。(神田委員)
→(河川管理者による回答)再確認して、わかりやすい形で見ていただければと思っています。 ○河道内樹木の地域との連携については、農地・水・環境保全向上対策事業との関連づけ等もできると思う。(内田委員)
○地域の人が樹木管理に参加するシステムを考えていけばお金をかけない管理が可能になってくると思う。(播本委員)
○流水阻害はおそらく杉、ヒノキの間伐材で放置されているものが大雨で一気に流れてきて起こると思う。(服部委員)
○樹木管理について、今ここでこれが正解というのは多分だれも出せませんので、一度この10m前後という話を基準にして進め、10m前後がさらに幅が狭まるようなモニタリングをしていってだんだん基準をつくっていく。(中瀬委員長)
○輪伐にかかる費用は大体どのぐらいを試算しているのか。その費用は永遠に必要なのか。(齋藤委員)
→(河川管理者による回答)一度切ってもそれでおしまいにはなりません。それなりの維持費用を持ちながら河道管理をしていくべきと思っています。
○川のヤナギを全部切っても、切り株から芽が出る力がすごく強いため10年ぐらいでまたもとの高さに戻ってしまう。切らなければ樹高20mぐらいまでになる。(田下委員、服部委員)
○ヤナギの生育は土壌水分に関係している。ヨシだとかオギの生えている、少し湿ったところは最終的には必ずヤナギに遷移していく。(服部委員)
○干潟は、上流側から供給される土砂と、潮位変動や波浪、河川の輸送力が微妙にバランスしたところにできる。干潟を形成する微細粒土成分は、上流から運ばれてくると思う。干潟の近傍だけをいじって様子を見るのではなく、もっと上流を見ないと正解は出てこないと思う。(道奥委員)
○姫路市とたつの市の間にある中川は、上流がほとんどない川だが、干潟が形成されている。干潟では周辺河川の泥だとか海からの粒子がサスペンション的に堆積して、表層の柔らかい軟泥をつくっていくと思う。やはり干潟は触ってほしくないといと思う。(増田委員)
○加古川の干潟は、アイアシという植物がたくさん生えているなど、近畿地方では貴重な場所となっている。掘削によって、これがどういう影響を受けていくのかと思う。(畠山委員)
○魚は増水したときに川底の泥とか砂をおなかの中に入れ、体重を重くして流されないようにする。そういう生態系の中での泥とか砂の役割も頭に入れながら、掘削のことを考えて欲しい。(池本委員)
→(河川管理者による回答)魚の話だけでなくて、河川管理者側が把握できていないことがたくさんあるのではないかと思っています。順応的に少し触っては確認することを繰り返していく必要があると考えています。
○まだ解明されていない生物が土の中に多くいます。安全、利水、治水、とそのような環境をどこで折り合いをつけるかという議論をここでする必要があると思う。(中瀬委員長)
○闘竜灘の掘削について、自然岩石に近い形で整備を行うというのは非常に結構なことだと思う。(吉田委員)
○闘竜灘を掘削するなら、観光に役立つ形で考えて欲しい。また、かつての河岸、船着場あたりを再現すれば観光資源として非常に役立つと思う。(吉田委員)
○闘竜灘の開削が上下流の河床地形に及ぼす影響は、検討する必要があると思う。(道奥委員)
○上流の堤防が整備されることによる下流流量増加の影響を教えて欲しい。(田辺委員)
○これまでの7回分の委員会で、河道内樹木、干潟、闘竜灘、堤防整備について、いつどんな議論がどんなふうに進んできたか、今問題になっているのは何かというのを整理して、まだ残っているのは何で、まとめるのはどこかというのが見えるようにして欲しい。 (中瀬委員長)

4.今後の予定

次回の第8回加古川流域委員会は3月25日(水)午前に加東市での開催を予定します。
また、第9回加古川流域委員会は5月21日(木)夕方、第10回加古川流域委員会は6月25日(木)夕方に開催を予定します。