猪名川流域総合治水対策協議会
猪名川流域総合治水対策協議会について
猪名川流域は、商業や工業の発展、大規模な住宅開発などにより、都市化が急速に進みました。その結果、森林や田畑などが減少し、かつては地面にしみ込みながらゆっくりと猪名川へ流れ込んでいた雨水が一気に集まるようになり、洪水の危険性が高まりました。そこで、昭和五十五年九月、流域内の関係機関が集まり、河川整備はもとより流域で雨水を保水し河川への負担を軽くする流出源対策を行うために、「猪名川流域総合治水対策協議会」を設置しました。その後、協議会において河川と流域の総合的な整備に関する検討を行い、昭和57年3月には、「猪名川流域整備計画」を策定しました。現在、この計画に基づき、関係機関が協力して、河川と流域の治水対策を推進しています。
協議会の中に設けられた2つの専門部会でも検討を重ねています。
猪名川流域総合治水対策 協議会の構成組織 |
国土交通省近畿地方整備局・大阪府・兵庫県・豊中市・池田市・箕面市・豊能町・能勢町・尼崎市・伊丹市・川西市・宝塚市・猪名川町・水資源機構関西支社 |
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猪名川流域整備計画
河川対策 | 1時間あたりの雨量50mm、10年に1回程度の降雨を対象に河川改修を行っていきます。猪名川では、昭和28年台風13号の実績降雨を対象として河川改修を行います。 |
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流域対策 | 保水地域の整備 : 現在保有している保水機能をできる限り保全します。やむを得ず開発する場合は、 調節池等の雨水貯留施設の整備を行い、開発による流量増を抑制します。 遊水地域の整備 : 盛土の抑制等を行い現在有している遊水機能の保全に努めます。 低地地域の整備 : 浸水被害の軽減を図るために必要な河川の整備を行います。 |
被害軽減対策 | 出水時の安全対策及び日頃からパンフレット等での住民へ洪水の注意を呼びかけます。 |
専門部会について
猪名川流域総合治水対策協議会のなかに情報伝達や避難体制の構築にかかる専門部会と、排水ポンプ場の運転調整に関する専門部会を設けて検討を進めています。

専門部会の動き
総合治水対策について
猪名川流域は、都市化のスピードが速かったので、河川の整備を中心とする河川対策だけでは、治水への対応が十分でありません。そのため、水を一時的に貯めておく施設の設置などをおこなう流域対策や、洪水時の被害を軽減する対策を同時におこなっていかなければなりません。

河川対策
河川改修
いろいろな河川工事を行って、雨水を安全に海へ流します。

流域対策
校庭・駐車場・公園を利用して水をためる
雨水を一時的にため、少しずつ川に流すことで、一度に川へ水が流れ出るのを防ぎます。

人口のため池(調整池)で水をためる
大規模な宅地開発が行われた開発地区内に調整池を作り、降った雨を一時的にためたあと、徐々に川へ流します。

地面に水を浸透させる
透水性舗装・浸透マス・浸透トレンチ・浸透側溝などを設置し、本来のように雨が地面にしみこむようにします。

被害軽減対策

PR活動などのさまざまな工夫