口熊野

(国道42号,国道311号)

11. 口熊野の古道

稲葉根王子

写真提供:(公社) 和歌山県観光連盟

稲葉根王子

田辺の街中から中辺路へと進む熊野古道は、三栖(みす)から小高い山を越え、富田川沿いの稲葉根(いなばね)王子へと続きます。
稲葉根王子は、昔の旅人が聖水と崇めた富田川沿いに鎮座する王子社。社格の高い准五体王子で、川で身を清める「水垢離(みずごり)」が盛んに行われた王子社です。
この先からは清らかな流れの富田川を上流へとたどり、熊野の聖域の入口とされる滝尻王子へと向かいます。(2006.3.31)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分

八上王子〜滝尻王子(和歌山南紀エリア観光情報)
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住民お薦め!
耳より情報

上富田のひょうたん橋情報提供:花つぼみ

上富田町の稲葉根トンネル西側にある深見橋のたもと、親柱の上には上富田町の特産「ひょうたん」のモニュメントが載っています。
北側には緑色、南側には茶色のひょうたんです。また、すぐそばには大きなひょうたんのモニュメントがあり、展示ケースの中には本物のひょうたんが展示されています。
ひょうたんは、このページの下の方にある「上富田・岡の巨大ひょうたん」のようになり、収穫してから容器や飾りにするまでにはたいへんな手間がかかる芸術品です。地元には「ひょうたん名人」と言われる人がいるそうです。(2010.6.11)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分

上富田のひょうたん橋

上富田のひょうたん橋

向かい側にもあります。

向かい側にもあります。

モニュメントと展示ケース

モニュメントと展示ケース

梅畑の扇風機?情報提供:市民の力わかやま

防霜ファン

和歌山県では、みなべ町だけでなく西牟婁郡上富田町などでも梅が栽培されています。上富田町内の国道311号を走っていると、道端の梅畑の中に柱が何本か立っていて、そのてっぺんに扇風機みたいな物がついているのを見かけます。
これは「防霜ファン」という物で、春先、梅の実に霜が降りないように、上空の暖かい空気を冷えた地表に向けて送り込むための物だそうです。扇風機は涼しくするためにあるものだと思っていたら、これは、あったかくするためのものなのですね。(2007.3.9)

一ノ瀬王子情報提供:市民の力わかやま

だるま寺を出て、のんびりした田園風景の中のあぜ道を進んでいきます。左手の梅林の中に見え隠れする小さい鳥居を見ながら、右手の小山集落の山裾を登っていくと一ノ瀬王子に着きます。立派な楠木の下に祠があります。寒椿が咲き、紅葉なども植栽され美しく整備されています。市ノ瀬王子、清水(きよみず)王子、伊野王子とも呼ばれていたようです。
明治末期、対岸の春日神社に合祀され、跡地は竹藪に戻ったので、「藪中王子」と呼ばれるようになっていました。(2007.12.23)

・道の駅「ふるさとセンター大塔」より車で約10分

一ノ瀬王子遠景

一ノ瀬王子遠景

寒椿と一ノ瀬王子

寒椿と一ノ瀬王子

興禅寺(だるま寺)情報提供:市民の力わかやま

稲葉根王子の富田川の向こう側に、大きな真っ白のだるま像が見えます。これは興禅寺境内隣接地には1973年に建立された日本一の白いだるま座像で、全国だるま八名刹に指定されています。従って、この興禅寺は、通称「だるま寺」と呼ばれ有名です。
だるま寺(興禅寺)は、臨済宗妙心寺派に属する寺で、聖観世音菩薩立像「町指定文化財」をはじめ興禅寺文書と呼ばれる古文書類が百点以上もあます。その他に多くの町指定文化財を有しており、庭園も回遊式ですばらしい名刹です。(2007.12.19)

・道の駅「ふるさとセンター大塔」より車で約10分

興禅寺

興禅寺

だるま座像

だるま座像

水垢離場の碑情報提供:市民の力わかやま

熊野古道が中辺路に入る入口に位置する稲葉根王子のすぐ傍を岩田川(今の富田川)が流れています。丁度、浅瀬になっているこの付近は、熊野詣の水垢離(みずごり)場として重要なところでした。聖水が流れていると信じられていたこの岩田川で禊(みそぎ)をすれば今までの罪がことごとく消え去ると言われ、上皇や女院達もこの浅瀬を徒歩で渡りました。岩田川を最初に渡るこの付近の瀬を一ノ瀬といい、滝尻王子まで何回も渡りを繰り返したということです。
「平家物語」や「源平盛衰記」などにも、この水垢離場が描かれています。また「いわた河渡る心のふかければ神もあはれと思はざらめや 花山法皇」などの古歌も残されています。(2007.12.9)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分

富田川の水垢離場付近の浅瀬

富田川の水垢離場付近の浅瀬

水垢離場の碑と解説板

水垢離場の碑と解説板

上富田・岡の巨大ひょうたん情報提供:うた加楽衆

田中神社と大賀ハスの池に挟まれた一画にある「ひょうたん棚」。このひょうたんは非常に大きく、100cmを超えるものも珍しくありません。後ろの「大賀ハス」に見入っている人の姿と比較するとその大きさが実感できるでしょう。(2006.5.23)
今年、見に行かれた方から報告がありました。ひょうたんは連作できないので、あと何年かは見られないそうです。残念・・・。(2006.7.18)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分

2005.7.13撮影

後ろの人と大きさを比べてみてください。
(2005.7.13撮影)

ひょうたんの鈴なり(2005.7.13撮影)

ひょうたんの鈴なり(2005.7.13撮影)

竜松山(りゅうしょうざん)城跡情報提供:花つぼみ

竜松山城跡

中世に紀南地方で勢力をふるった山本氏の城跡で、町の俳人、出羽里石の句碑「一山の 落花をもって とむらわん」が建立されています。満開の桜並木を登り、本丸跡の桜のあいまからの眺めは、中心に富田川、両岸に大芝古戦場、集落の点在とすばらしいものです。(2006.4.12)

・道の駅「ふるさとセンター大塔」より車で約15分

高畑山情報提供:花つぼみ

高畑山

山上までの遊歩道には500本余の桜木が植えられ、季節には色とりどりの花が咲き乱れます。山頂からはぐるっと田辺湾・白浜半島が一望でき、海に沈むサンセットのふもとには、熊野古道王子社の1つの八上神社もあり西行法師の歌碑「まちつきる 八上のさくら さきにけり あらくおろすな 三栖の山風」があります。(2006.4.12)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分+徒歩約30分

岩崎波切不動尊に続く桜並木情報提供:花つぼみ

岩崎波切不動尊に続く桜並木

桜並木を散歩するのが一番! 約300mの桜並木、満開、葉桜と見事です。(2006.4.12)

・道の駅「くちくまの」より車で約10分

大賀ハス情報提供:花つぼみ

大賀ハス

二千年前の種子から現在に蘇った大賀ハス。早朝花を咲かせつぼみが開くときは音が聞こえる大賀ハスは、可憐な薄紅色の花を咲かせ、訪れる人の目を楽しませています。(2006.3.31)

・道の駅「くちくまの」より車で約15分

稲葉根王子水垢離場の朝日情報提供:花つぼみ

稲葉根王子水垢離場の朝日

熊野九十九王子のうちでも格式の高い稲葉根王子の水垢離場から見る奥熊野古道の山々。そして、そこから昇る朝日は神秘的。すがすがしい気分で一日の始まりです。(2006.3.31)

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