川原樋川取水施設は、導水施設の中で最も大きな設備で、取水堰堤、沈砂池、および導水トンネルの各設備をいいます。
川原樋川に堤高6.75m、堤長44.5m、堤体積11,880m³の越流型重力式コンクリート取水堰堤を築造し、堰堤の左岸側に高4.10m×幅4.26mの排砂門を2門設置して取水口前面の堆砂を排除しています。
取水口より取水した水は、沈砂池において流入する土砂を排除しながら導水されます。導水トンネル前面には余水吐を設けて計画取水量5.8m³/s以下の水を越流させる構造となっています。
川原樋川の両岸は急峻で、中流部の山腹崩壊が土石流の発生源となっているために堤体の維持管理が極めて困難な状況です。かつては、河床の堆砂深が10〜15mにおよぶ河川でしたが、近年の砂利採取により、逆に取水堤体下流の河床低下が顕著になっています。
型式 | 重力式コンクリート堰 |
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堤高 | 6.75m |
堤長 | 44.5m |
敷幅 | 14.0m |
堤体積 | 11,880m³ |
排砂門扉 | 鋼製ローラーゲート 高4.10m×幅3.50m×2門 |
流域面積 | 103.6km² |
計画高水流量 | 1,000m³/s |
構造 | 鉄筋コンクリート |
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取水口 | 高13.05m×幅3.50m×2門 |
沈砂池 | 幅7.0m〜15.0m×長さ45m |
沈砂池深 | 水深=1.5〜2.21m |
制水門 | 鋼製スライドゲート 高2.16m×幅3.50m×2門 |