1つ目の役割は、「洪水から地域を守る」ことです。 大雨のとき、山から大量に流れてくる水をダムで受け止めます。そしてダムは洪水をためながら、川に流れ出る水の量を小さくして、川があふれないように洪水を調節します。このことを「洪水調節」とよんでいます。
九頭川ダムでは、洪水のとき、安全にダムに水をためるため、 流れてくる量が、1秒間に1杯(270m3)以上になったら、「洪水」といって、 ダムに水をためながら、1杯ずつダムから流す「洪水調節」という操作をします。 最大で、1秒間に6杯の洪水を1杯まで減らすことができます。 そして、ダムにためた水は、雨がやんだあと、少しずつ安全に川に流します。
2つ目の役割は、「電気をつくる」ことです。 ダムにためた水を発電所に送って、その流れ落ちる水の力を使って、水車を回して電気をつくります。これを「水力発電」といいます。「水力発電」は燃料がいらないので、二酸化炭素(Co2)などを出さずに電気をつくることができます。長野発電所では、1年間に3億5600万kWhの電気をつくっています。これは、一般家庭が1年間に使う電気の量の約10万軒分(福井県で1年間に使う電力量の約5%)になります。