とじるRokko Green Belt六甲山系電子植生図鑑

アカマツ−ハナゴケ群落

分類 : 自然林
相観 : 常緑針葉低木林

植物社会学上の位置づけ : アカマツ群団、コナラ−ミズナラオーダー、ブナクラス

どんな群落?調査結果から

ひとこと解説

写真:ひとこと解説急斜面の岩場に低木のマツが疎らに生えている、この群落の典型的な姿です。土壌がほとんどない、水分や栄養分に乏しい所でも生きていける、特殊な生態の植物が混じるのが特徴です。

主な構成種

高木層
低木層 アカマツ,ナツハゼ,ネズ,イソノキなど
草本層 ヒメハギ,ススキ,トダシバ,メリケンカルカヤなど

分布と見分けるポイント

岩場や、マサ土が露出した細い尾根筋を探してください。そこに低木のアカマツが疎らに生えていれば、アカマツーハナゴケ群落です。

分布 母岩が露出する土壌の未発達な尾根部や、急斜面の露岩地に小面積で分布
標高 六甲山全域

群落の現状と将来

過去に伐採が過ぎて土壌が流失してしまった場所もありますが、急斜面の露岩地に成立している林は、ほとんど人の影響を受けていない自然性の高いものです。またそのような場所では、樹木の生育が良くなく、他の場所のようには遷移は順調には進みません。露岩の風化に見合った速度で、徐々に照葉樹林へと遷移するものと思われます。