電子植生図鑑 六甲山の植生の変遷

はじめに1:気候の変動に伴う変化2:人の暮らしに伴う変化3:水害などの影響に伴う変化

3:水害などの影響に伴う変化

これまでは六甲山全体を見渡した植生の変遷について検討してきました。

ここでは部分的な植生の変遷について見てみましょう。

  • 集中豪雨や地震時には土砂崩れや土石流などが発生します。
  • その際にできた崩壊地に成立する植生もあります
  斜面下部 斜面上部
1938年

水害 : 阪神大水害

六甲山系全域で多数の斜面崩壊や土石流が発生。
崩壊斜面や谷部では森林が破壊され、裸地ができました。
1961年

水害 : 昭和36年6月 豪雨

 
1967年

水害 : 昭和36年6月 豪雨

 
1995年

地震 : 阪神淡路大震災


斜面上部において崩壊が多発
現在


五助谷ダムの左岸斜面に生育しているエノキ 。1938年の水害で生じた崩壊地に定着した個体と考えられます。


住吉谷には、エノキの大木が点々と見られます。このエノキもそのひとつ。直径約60cm、樹齢50数年でした。

将来  
将来はどんな林が
できるのでしょう?