天ケ瀬ダムについて- About AMAGASE DAM -

天ヶ瀬ダムの役割を知っていますか?

「天ヶ瀬ダムの役割は、洪水を防ぐこと、電気を作ること、飲み水にすることです。」

洪水を防ぐ

台風などで大雨が降り、洪水の危険が生じた時、ダム地点の計画高水量l.360m3/sを840m3/sに調節して宇治川の氾濫を防ぎます。
さらに、下流の淀川本流の流量のピーク時にはl60m3/sに調節して、下流域の洪水を防ぎます。

予備放流

予備放流イメージ

ダム湖が一杯になってしまうと、洪水調節ができなくなるので、台風や豪雨が予想されるとき、あらかじめダムの水を放流し、水位を下げて空き容量を確保します。

貯水

貯水イメージ

台風・豪雨が襲来し、ダムへの流入量も増え始めます。ダムは予備放流によって空き容量が確保されているため、流入量の一部をダム湖に貯め、下流の流量がピークを過ぎるのを待ちます。

後期放流

後期放流イメージ

台風や豪雨が通過した後も、ダムには大量の水が貯まっています。そのため次の大雨に備えて放流を続け、適正な水位まで戻します。

天ヶ瀬タム洪水調節計画図

天ヶ瀬タム洪水調節計画図表
塔の島

普段の「塔の島」付近の様子

台風襲来時の塔の島

平成25年台風18号襲来時の「塔の島」付近の様子

昭和57年8月台風10号襲来時における洪水調節効果

昭和57年(1982年)8月1日の洪水(累積降水量342mm)では、最大流入量1,370m3/s(天ヶ瀬ダム計画高水流量1,360m3/s)に対して、最大放流量840m3/sで、530m3/sの調節を行いました。このときの貯留量は約820万m3です。
予備放流により貯水位を標高65m程度まで低下させて、洪水調節を行いました。

天ヶ瀬タム洪水調節計画図表

槇尾山地点水位低減効果

瀬田川洗堰との連携操作

琵琶湖流域の流域面積は淀川水系全体の流域面積の約半分を占めていますが、琵琶湖は面積が大きいため、河川に比べ水位の上昇は緩やかです。
淀川水系においては、ます木津川、桂川などの流量が増えて、淀川本川の水位が高くなります。
その後、遅れて琵琶湖の水位がピークを迎えます。
この時間差を利用し、淀川本川の下流部で被害発生するおそれがある場合には、瀬田川洗堰の放流制限あるいは全閉操作を行うことにより琵琶湖に洪水を貯留して下流を守っています。
下流の水位が下がってきたら瀬田川洗堰を開けて放流し、琵琶湖の水位を下げる調整を行っています。

琵琶湖水位上昇図
天ヶ瀬ダムと、瀬田川洗堰の統合操作により、下流の3川合流地点の水位低下を図ります。
天ケ瀬ダムと瀬田川洗堰統合操作1
天ヶ瀬ダムと、瀬田川洗堰からの放流を抑えます

大雨による洪水調整が予測された場合、天ケ瀬ダムはあらかじめダム容量に余裕をつくるため、予備放流を行います。この間、瀬田川洗堰を閉めて天ケ瀬ダムへの水の流入を抑えます。

天ケ瀬ダムと瀬田川洗堰統合操作2
天ヶ瀬ダムの洪水調整中も、瀬田川洗堰からの放流を抑えます

大雨が襲来。あらかじめ天ヶ瀬ダムの容量をつくっておいたので、下流の枚方地点の水位に余裕ができるまで、流れ込む雨水をダム湖にためるととができます。

天ケ瀬ダムと瀬田川洗堰統合操作3
天ヶ瀬ダム湖、琵琶湖の水位を元に戻すため、天ヶ瀬ダムと、瀬田川洗堰から、水を少しずつ下流へ流します

大雨が通り過ぎました。洪水調整をおこなっていたので、天ケ瀬ダムと琵琶湖には大量の水がたまっている状態です。そのため、天ケ瀬ダムと瀬田川洗堰はともに放流をはじめ、下流へ少しずつ水を流していきます。

電気を作る

ダム下流の天ヶ瀬発電所は最大使用水量186.14m3/sで最大発電力92.000kwの発電(人口約10万人の電力消費量)を行い、また上流にある喜撰山発電所は天ヶ瀬ダム湖(鳳凰湖)を下部調節池として最大使用水量248m3/sで最大466.000kwの純揚水式発電(人口約50万人の電気消費量)を行つています。

発電所マップ

天ケ瀬発電所

発電方式 ダム式
発電所所在地 京都府宇治市宇治金井戸
取水口所在地 京都府宇治市宇治槇島町六石
許可出力 最大92,000kW
有効落差 最大57.1m
使用水量 最大186.14m3/s
発電開始 昭和39年

喜撰山発電所

発電方式 揚水発電
上部調整池 宇治川支流寒谷川
下部調整池 宇治川
喜撰山ダム有効貯水量 500万m2
使用水量 最大248m3/s
総落差 227.4m
発電力 466,000kW
発電開始 昭和45年

飲み水を供給する

宇治市、城陽市、八幡市、久御山町に供給する上水道用水として最大0.3m3/s(暫定豊水利水を含め最大0.9m3/s・約36万人分)をダム湖より取水しています。

ダムから浄水場へ水を供給
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