第2回委員会について

議事要旨

• 委員意見とその対応について

  第1回委員会で発言のあった委員意見等とそれら意見の基本計画（素案）への反映状況について、資料1を用い、事務局より説明を行った。

• 計画策定に当たっての基本的な考え方について

  第1回委員会で提示した「平城宮跡のあり方に向けた基本的考え方」の修正内容について、資料2を用い、事務局より説明を行った。

• 基本計画の素案について

  公園の基本計画の素案として、基本理念・基本方針、導入すべき機能、公園区域、ゾーニング、施設計画、動線計画、管理運営方針及び周辺整備の方向の各項目に関する基本的な考え方や具体的な内容について、資料3及び4を用い、事務局より説明を行った。

  各委員から次のような発言があった。

  • 基本理念、基本方針及び導入すべき機能について

    • 発掘成果に連動した整備の実施について、技術的発展があればその活用を行う、実験的・研究的に進めるということもあるということも含め、公園の重要な要素として、より積極的に表現することができないか。
    • 特別史跡の指定の趣旨、世界遺産の登録の趣旨を尊重するということを盛り込むべきでないか。

  • 公園区域及びゾーニングについて

    • 公園区域に関し、必要性からみてしっかりとした位置付けを行うことが重要でないか。
    • ゾーニングに関し、体感・体験的歴史・文化学習機能は、公園区域全体に関係する機能でないか。ここが平城宮跡であることを忘れることのないようなゾーニングである必要があるのでないか。
    • 他方、地域住民から多目的な活動の機会を奪うようなことがあってはいけないのではないか。また、ゾーニングについては、使う側からのゾーニング、ハレの日のイベント利用など、何ができるかを考えたゾーニングが必要なのでないか。
    • 誰に何を示すためのものなのかという観点から、名称を含め、考え直すべきでないか。
    • ゾーンの配置について、エントランスなど周辺の状況を押さえた上で計画する必要があるのでないか。また、ゾーン同士が分離することなく、オーバーラップするということもあるのでないか。
    • 遺構の復原、表示を巡る周遊路の設定などは、ゾーニングに縛られず、フレキシブルに対応したほうがよい面もあるのでないか。

  • 施設計画、動線計画、管理運営方針及び周辺整備の方向について

    • 施設整備については、基本理念にある｢奈良時代を今に感じる｣と齟齬をきたすことがないようにすべきでないか。
    • 空間をどのように見せるために施設整備を行うのかといったことについて明確に示す必要があるのでないか。
    • サインや説明板は、新技術の活用も念頭に、統一化、充実化を図るべきでないか。また、宮跡内のどこにいても、宮跡のどのような場所であったかがわかるようなことが必要でないか。
    • 動線については、周辺からの安全なアクセス路の確保や、周辺の歴史・文化資産との一体利用のための観光ルートの設定といったことも含め、地元自治体とも調整を行い、より具体的な内容を示すべきでないか。
      現在区域内にある道路の移設を前提に議論するのであれば、そのことがきちんとわかるようにし、併せてそれらの機能をどうしていくのかといったことについて、 説明を行う必要があるのでないか。

• 段階計画の策定について

  現在区域内にある全ての道路、鉄道が移設された段階の完成型の公園計画と併せ、途中段階として、鉄道が存置された段階の暫定型の公園計画を検討することについて、資料5を用い、事務局より説明を行った。

次回委員会（7月30日（水））においては、今回あった意見等を踏まえた上で、基本計画の内容についてさらに詳細を定め、一般からの意見募集を行う原案として提示し、検討を行う。

以上