メダカの学校はどこへ

メダカ

「めだかの学校」の歌のように、小川をのぞきこんでメダカの姿を探したり、小さな網を手に川原を歩き回った記憶をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ところが、あれほどたくさんいたメダカが減って、今やたいへん希少な魚となっていることをご存知ですか。減少の主な原因は、小川や水路の数が少なくなったこと、湿田が乾田へと移行し、冬を越すための水たまりが減ったこと、家庭からの生活雑排水などによって水質が低下したことが挙げられます。また、琵琶湖では外来魚の増加も大きな原因といわれています。
しかし、メダカは人工的に増やすことのたやすい魚であることも事実です。プランターの中に水草を入れ、メダカの好きな環境を作ってやると比較的簡単に繁殖させることができます。ただし、増やしたメダカを放流しても生き続けることのできる自然環境が少ないことが大きな問題といえるでしょう。
人間がそのことに気づき、自分たちの暮らし方を改めることで、メダカはふたたび身近な水辺の仲間としてよみがえるはずです。もしかしたらメダカは、人間に自然の大切さを気づかせてくれるかけがえのない先生かもしれませんね。

メダカ(写真提供:琵琶湖博物館)


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