田んぼに生命のにぎわいを。

滋賀県高島市周辺は古来から比良山系、保坂山地などに蓄えられた清冽な水が、川やわき水として人々の生活を支え、農作物を豊かに育み、その美しい水で結ばれた琵琶湖と田んぼをさまざまな生き物が行き来していました。しかし、人々のライフスタイルや土地利用、農法、漁法などが変化し、湖岸堤の建設や琵琶湖の水位操作の影響などによって生き物を取り巻く環境は悪化してしまいました。

このため、田んぼの産卵風景を復活させ、琵琶湖固有種のニゴロブナやゲンゴロウブナ、ホンモロコなどを増やす取り組みとして、高島市や地域の人々、市域の農業・漁業関係者、琵琶湖ならびに湖岸管理の関係機関が連携し、“お魚ふやし隊”の名称のもと、自然観察会を開催してきました。回を重ねるごとに観察会は盛り上がりを見せ、本格的な活動を望む声も高まってきたため、参加団体が交流をさらに深め、調査・検討などを行い情報交換をより積極的に行うことを目的に、「琵琶湖と田んぼを結ぶ連絡協議会」を設立しました。高島市の原風景を守り、豊かな自然環境を後生に伝える今後の活動にご注目ください。

「うおの会」の協力により、生物調査を実施
「うおの会」の協力により、生物調査を実施
自然観察会のようす
自然観察会のようす(平成17年5月15日)

粗朶消波堤の設置とヨシの植栽をおこないました。

近江兄弟社小学校(除塵設備見学)琵琶湖周辺に広がるヨシ群落は、湖国らしい個性豊かな郷土の原風景であり、さまざまな生物の生息・生育の場として利用されているとともに、水質浄化機能をもつなど重要な働きをしています。能登川町栗見新田地区の湖岸でも昭和30年代頃は、ヨシ群落が発達し周辺の水田も含めフナなどの魚類の産卵が多くみられたと言われております。

平成17年8月28日(日)、このヨシ群落を再生し湖岸の保全を図ることを目的として能登川町栗見新田において、びわ湖自然環境ネットワーク、大津みどりのNPO、水資源機構との共催による粗朶消波堤づくりとヨシの植栽を行うイベントを実施しました。また、実施にあたっては地元の能登川町、栗見新田区、能登川町漁業協同組合の協力をいただきました。

記念撮影
記念撮影

粗朶消波堤は、湖岸に打ち寄せる波の勢いを弱くし地盤を安定させることによりヨシなどが繁茂しやすい環境をつくるもので、志賀町地先においてびわ湖自然環境ネットワークが取り組み、効果をあげている工法です。今回は、試験的に気象条件の異なる琵琶湖東岸において実施したもので、間伐材を利用し長さ10m、幅2mの粗朶消波堤を設置し、その内側に竹筒を利用したヨシの植栽を行いました。

粗朶消波堤の設置作業風景
粗朶消波堤の設置作業風景

竹筒ヨシの植栽作業風景
竹筒ヨシの植栽作業風景

現在、粗朶消波堤の効果等を把握するための調査を行っているところですが、すでに堆績する砂の量が増すなど粗朶消波堤の効果が現れています。

水資源機構琵琶湖開発総合管理所では、引き続き地域の方々のご協力を頂きながら湖岸の保全のための取り組みを実施していきたいと考えております。

時を忘れ美しい びわ湖を眺める 憩いの場 ビワコマイアミランド

ビワコマイアミランドは、琵琶湖国定公園湖岸緑地マイアミ・アヤメ浜園地にあり、キャンプやテニス、バードウォッチングなどが楽しめる施設です。平成17年1月から9月までの利用者数は26,001人です。これからもみなさまのご来場をお待ちしております。

フェニックスビーチ
フェニックスビーチ

自由広場
自由広場
自由広場
自由広場
ビワコマイアミランド
〒524-0201 滋賀県野洲市吉川3326-1
電話:077-589-4254

たくさんのお便りをありがとうございました。

お父さん・お母さん・妹と「アクア琵琶」はよく行きます。妹は、雨ふり体験が大好きです。ぼくは、びわ湖クイズが好きです。びわ湖の水をもっと大切に使いたいとおもっています。夏休みは、びわ湖博士になれるように、いろいろ調べてみようと思っています。

(滋賀県 N.H)

うちの近所のあまりきれいとは思えない川にもいるヨシノボリですが、動きが速くてなかなか捕まえれなくて、いつも悔しい思いをしています。地方によっても呼び名が変わるらしくうちでは「ごりん」(五厘か?)と呼んでいますが、友だちのところでは「ぼっか」といっています。

(大阪府 T.A)

「琵琶湖の水位とくらし」を興味深く読みました。個々の河川からの琵琶湖への流入や流出のデータの紹介も今後の特集として希望します。

(兵庫県 H.A)

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