淀川大堰閘門とは
〜効果〜
淀川大堰閘門がもたらす災害時・平常時の効果について紹介します。
災害時の効果
阪神淡路大震災の際には、陸上交通が麻痺したこともあり、被災した淀川堤防の復旧に舟運が活用されました。このように、災害時には陸上交通の代替手段として、舟運の活躍が期待されます。
緊急物資や災害時に発生する廃棄物を処分場へ運搬する手段としても舟運の効果が期待されます。
例えば、上町断層帯地震により、大阪府全域で4,000万t、北大阪で600万tの災害廃棄物の発生が想定されています。これらの廃棄物について舟運を活用することで、より迅速に撤去することが期待されます。
平常時の効果
(公共工事での利活用)
淀川の舟運はこれまで淀川大堰より下流域の一部の公共工事で活用されてきましたが、淀川大堰閘門の完成により、上流域を含む淀川沿川の様々な公共工事で、大規模な資機材や大量の土砂等の運搬に舟運の活用が期待されます。
淀川経由、大川経由、陸路の3ルートで大阪南港から枚方までの1日の資材運搬量を比較すると、淀川経由が最も効率的となりました。また、桁高の低い橋が多い大阪市内河川では、通船するために潮待ち時間が発生することがありますので淀川経由とすることで最大11時間短縮となります。
※南港から枚方緊急用船着場までの経路、かつ、24時間稼動を想定。
※大川は、毛馬閘門が通過できる100t台船(55㎥/隻)×1隻、淀川は、大堰閘門が通過できる100t台船×2隻を想定。陸路及びダンプは、10tダンプ(=5.5㎥/台)を想定。
※速度は、船5.5ノット(10km/h)、ダンプ15km/hを想定。
●資材がたくさん運べます!(=50台分)
●資材が早く運べます!
※移動時間は、桁下高が最低の橋梁における潮待ちを考慮した最長時間を算出。
最低橋梁は、大川では、堂島大橋O.P.3.64m、淀川ではなんば線橋梁O.P.4.50m
※100t台船に、1トン土のうを1段積載した場合(積載高1.0m)を想定。
※2021年の四季毎(3月,6月,9月,12月)の各月の大潮・小潮・中潮の3日間で計測した場合の潮待ち時間の、年間最大値を加算。
平常時の効果ー地域活性化等へ向けた利活用
淀川大堰閘門が完成することによって、京都から大阪までの航路がつながることになります。
2025年大阪・関西万博の会場である夢洲までの航路としての期待も高まります。