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琵琶湖・淀川流域圏の現状と課題

歴史文化 (1)琵琶湖・淀川がはぐくんだ歴史

古代から琵琶湖・淀川流域は舟運が盛んで、平城京の造営や平安京の生活を支える物流の手段として活用されました。

難波津

安土・桃山時代には、丸子船による琵琶湖舟運が盛んに行われました。

丸子船琵琶湖/琵琶湖の舟運及び街道

豊臣秀吉が太閤下水や太閤(文禄)堤を整備しました。

太閤堤

江戸時代には、天下の台所大阪と京都を結ぶ大動脈として、淀川流域は栄えました。

京都三条/くらわんか船

明治以降、琵琶湖疏水やオランダ堰等の先進的な整備が行われました。
京都と淀川を結ぶ交通の大動脈であった淀川の舟運は幕を閉じて以来約40年間、舟運は伏見・観月橋周辺での観光や淀川下流部における砂利採取の土運搬船等の運行にとどまっています。

京都蹴上のインクライン/南禅寺水路閣
オランダ堰 堤/ケレップ水制

課題

課題

水によって育まれてきた琵琶湖・淀川流域の歴史的な価値や、魅力を再発見し、情報発信していくことにより、観光都市としての付加価値を与え、地域振興に寄与することが期待されます。
このため、流域ガイドブックや流域マップの作成等、情報発信の取り組みを積極的に行う必要があります。
また、各地域の独自性ある歴史文化を継承するとともに、水と人々の関わりの中で作られてきた土木遺産の保全・活用等、流域が一体となった地域振興に取り組む必要があります。

課題

琵琶湖や三川合流地域〜淀川河口部等、歴史的水上ルートを活用して舟運を復活させ流域の交流や連携を図ることは、広域観光の振興等、流域の活性化に繋がると考えられます。
このことから、水運によって育まれてきた歴史を活かした「川の駅」「湖の駅」等の整備とネットワーク化による地域活性化に取り組む必要があります。また、日常的に船舶の利用が可能となるような河川整備及び船舶の開発が望まれます。

課題

琵琶湖・淀川流域には国宝等の歴史文化遺産が集中し、重要な木造建築物が多い地域であることから、河川水、下水処理水、湧水等を利用した防災対策が望まれます。