アメノヒボコは村人と協力してこの工事を行い、泥水(どろみず)を日本海に流す川をつくったのです。こうして泥海(どろうみ)は農業のできる土地に生まれ変わりました。
この伝説の主人公・アメノヒボコは「国づくりの神様」として出石神社にまつられています。
ほかに、アメノヒボコは、但馬牛をはじめて持ってきたり、いまの豊岡のかばん産業のもとの技術※を伝えたと言われています。もとの技術とは、円山川に生えていた「コリヤナギ」の茎(クキ)を編(あ)んでカゴをつくったり、コリヤナギをたくさん育てる方法です。とう器(須恵器(すえき))をつくったとも言われています。
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※コリヤナギの茎(クキ)を編(あ)んでつくった但馬柳行李(たじまやなぎごうり)は、江戸時代に全国に知られるようになり、大正時代には世界でも有名になりました。しかし、昭和30年ころからだんだん、かばんづくりに変わりました。
両手をあげている人がアメノヒボコ」(出石神社にあるかけじくの絵)