六方川周辺はむかしから、大雨になるといつも水につかってきました。六方川の水が、円山川に流れこまないからです。円山川の水位の方が高いので、六方川の水が押しもどされて、あふれるのです(内水被害(ひがい))。また、いちど水につかると、なかなか水が引かず、数日もつかったままということも、よくあります。
六法平野とも呼ばれる田畑は「3年に1回しゅうかくできたらよい」といわれるほど、水害が多かったです。
そこで、昭和42年(1967)に国が六方川を担当することになり、対策工事に乗り出しました。
対策は、六方川上流の小野川と袴狭川と入佐川の水を一つにまとめて出石川に流すことにしました。また、六方川の水を強制的に円山川に流しこむためのポンプを、円山川と合流するところにつくることにしました。昭和45年から準備をして、平成9年に工事はようやく完成しました。
工事メニュー
- 長さ1500mの小野川放水路をつくる。
- 六方川が円山川に合流するところに、排水ポンプをつける。
- 六方川上流の小野川の水を小野川放水路に強制的に流すための門(分流樋門(ひもん))をつくる。
工事の効果
- 六方川上流からの水の4分の1を出石川に直接流せるようになり、六方川を流れる水が少なくなった。
- 六方川の水門を閉めても、六方川の水を円山川に流せるようになった。
平成2年台風とくらべて、ひがいが減少した!
平成2年台風とくらべて、ひがい減少の効果があったところ(ピンク色)