また、明治時代以降、琵琶湖疏水を活用した水力発電により産業との結びつきが強まり、さらに近年では人と水との関わりが顕著となり、戦後の高度成長期より琵琶湖総合開発をはじめとする水資源開発とともに、淀川、大阪湾を中心として産業が発達しました。これは今日のように京阪神地区での人口集中を形成した要因とも言えます。
人々が居住する周辺の川では、どぶ化による蚊・蝿の発生や、悪臭などにより生活環境は悪化し、時には飲料水に影響を与え、病気の原因ともなってきました。また、河川からの水利用も多様化する中で、取水により一部の河川では水量が著しく低下し、干上がって川底が現れるといった現象も発生しました。
琵琶湖や大阪湾といった閉鎖性水域※1においては、生活雑排水等の影響から富栄養化※2が進み、 赤潮や藻の発生など、現在でも深刻な問題となっています。