多自然型川づくり事例集


より豊かな河川環境に向けて
多自然型川づくりとは?
川の個性を活かす工夫
工法の実例
工法の実例1
工法の実例2
工法の実例3
工法の実例4
生態系を守る
未来に向けた河川環境
みんなの声を聞かせて
多自然型川づくり---工法の実例3
魚のすみかを確保する

ぎょそうブロック
 魚たちの生息(せいそく)には、水がきれいなことの他に、瀬や淵などのさまざまな川の形状が影響します。特に河岸部分は魚の休息場所になったり、稚魚(ちぎょ)の生息場所にもなります。
 河川整備を行うひとつの手法(しゅほう)として護岸がありますが、この護岸工事には多くの場合コンクリートブロックが用いられてきました。河川を守るには、強固なコンクリートブロックは有効ですが、反面、魚の生息場所を奪う結果ともなりました。そこで、開発されたのが魚巣ブロックです。
 魚巣ブロックとは、内部に空洞(くうどう)部分を設けたブロックの一種で、河川形状(かせんけいじょう)や設置区域(せっちくいき)の環境、生息魚種などを考慮(こうりょ)して、空洞部分の大きさや奥行などの構造が工夫されています。左右上下に開口部があり、相互にいききできるとともに、魚介類(ぎょかいるい)のすみわけの習性(しゅうせい)に配慮(はいりょ)した種々の構造、形式のものを配列することが望ましいとされています。
 小野市片山町では、低水護岸の施工にあたって水際(みずぎわ)部に魚巣ブロックを用いて魚のすみかを確保するとともに、植生(しょくせい)ブロックと植生土のうの組み合わせで緑化(りょっか)を図る河川整備が行われました。
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