維持修繕

パトロールや点検で状況を把握し、道路を維持管理し、安全・快適を向上します

兵庫国道事務所が管理する道路、延長221kmの交通安全と快適な走行を図るため、日常のパトロールや点検を実施。車道や歩道、交通安全施設などの維持修繕を行っています。新技術を導入する一方、既存施設の適切な管理、補修を行い、コスト縮減にも取り組んでいます。

巡回

道路が安全で快適に利用することができるように、毎日道路をパトロールしています。パトロールをしながら、道路の状況を確認して破損箇所などがないかのチェックや、橋などの構造物の確認も行います。
昼間だけでなく夜間も定期的にパトロールを行い、また、交通事故や災害など緊急事態のときは、早急にかけつけます。
夜間パトロール
夜は暗く、視界が悪くなります。夜間交通の安全を確保するため、照明設備、視線誘導標(デリニエーター)の反射状況、視認性等を確認します。
緊急時も速やかに対応
台風や地震、事故などの非常時や災害時は、現場にいち早くかけつけ、みなさんに情報を伝え、できるだけ早く道路が使えるように対応しています。 (写真は平成16年度高潮時の国道2号水上警察署付近状況)

点検

路面の舗装、道路構造物、共同溝や、遮音壁、標識、ガードレール、防護柵、照明などの道路付属物の状態を定期点検によって点検調査を行います。
そのデータを蓄積するとともに、損傷箇所があれば適切に補修を行います。

維持・清掃

路面や道路付属物(遮音壁・歩道橋)、排水施設(側溝・集水桝)の清掃などによって、道路の機能・環境を保持することにより、安全・安心な道路を提供しています。
伸びすぎて信号や標識が見えにくくなったり、照明が隠れてしまったりした街路樹の剪定や、法面の除草などもしています。

修繕

パトロール、点検を通じて確認した、構造物、付属物の損傷、老朽化など機能低下に対処します。低騒音舗装など車道の修繕、耐震性の強化、車両の大型化に対応した橋梁・橋脚の補強、交通安全施設の更新、法面の防災対策などにも取り組んでいます。

橋梁・道路付属物等のストック状況

兵庫国道事務所では、下表の通り、多くの道路ストックを管理しています。道路利用者の安全・安心を確保するため、日々厳しい目で点検をしています。
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橋梁・道路付属物等のストック数(兵庫国道事務所管内)令和6年4月1日現在
施設名 数量 単位
 
橋梁 585
横断歩道橋 129
地下道 52 箇所
トンネル 8 箇所
大型カルバート 10 箇所
シェッド 1 箇所
道路照明灯 9,544
道路照明 8,974 灯  
トンネル照明 570 灯  
舗装路面状況 242 km  
アスファルト舗装 149 km
低騒音舗装 91 km
コンクリート舗装 2 km

橋梁数の推移

※ 国道・都道府県道のうち、橋長15m以上を対象
   出典:「社会資本整備審議会 道路分科会 第14回基本政策部会配付資料       (http://www.mlit.go.jp/road/ir/kihon/14/51.pdf)」  
日本では、高度成長期に多くの道路ストックが形成され、今後これらの道路ストックが高齢化していきます。 例えば、道路の橋梁は、1950年代から整備が進み、現在では、橋梁数が当時の約14倍になっています。建設後50年以上が経過する高齢化した道路施設が今後急増し、補修を必要とする道路施設が増えていくことが懸念されます。 日本よりも30年早い1980年代に多くの道路施設が高齢化した米国では、平成19年8月、ミネソタ州ミネアポリスでミシシッピ川にかかる高速道路の橋(片側4車線・全長約150メートル)が崩落しました。この橋は、建造から40年を経過しており、一日の交通量は20万台に達するほど利用されていました。崩落が起きたとき、橋の補修工事が行われていましたが、こうした大惨事が起こる前に日々の点検で橋の損傷を発見し補修する必要があります。

橋梁の長寿命化の推進

兵庫国道事務所が管理する橋梁585箇所(2m以上)のうち、約33%が50年以上前に建設されており、今後、疲労や劣化等の損傷が深刻になることが懸念されます。今後、高齢化した道路ストックが急増することを踏まえ、損傷が深刻化してから対策を行う事後保全から、定期点検により早期に損傷を発見し、事故や架け替え、大規模な修繕に至る前に対策を行う予防保全に転換し、橋梁の長寿命化を推進します。

もしも道路の維持管理がされなかったら

道路はつくるだけではなく、つくってからが重要です。もしも道路の維持管理がされなかったら、道は大変なことになってしまいます。普段何気なく利用する道路は、兵庫国道事務所が維持管理をすることで守っています。