淀川河川事務所

わんどの環境改善にむけた調査を実施

干し上げによる城北ワンドの実験的環境改善対策

城北わんど群は淀川水系の中でも自然環境が保全されてきた場所ですが、近年、ゴミや泥の堆積、外来魚や外来植物の侵入により本来の環境が損なわれ、在来魚や貝類が激減しています。また淀川のシンボルフィッシュと呼ばれるイタセンパラにおいては、平成18年度の稚魚調査では1匹も確認をすることができませんでした。
 
このように、城北わんど群の環境が悪化しているため、魚介類の棲みやすい環境を目指し、わんどの干し上げによる実験的環境改善対策を実施することとしました。
 
具体的には、魚貝類の生息状況の実態調査とともに、わんどを締め切ってポンプで水をくみ出し、水位をさげることでわんどの底を干し上げ、さらにゴミの除去や貝類の生息に配慮した浅場づくりを行いました。
 
また、魚類の採取にあわせてウォーターレタスの除去、ブルーギルやブラックバスなどの外来魚の駆除を行いました。
 
調査のためわんどで採取した魚類・貝類はゴミの展示も含め観察会で皆さまにご紹介し、調査終了後に再びわんどに戻しました。今回実施した干し上げ調査の内容は、わんどの環境を改善していくための対策を検討するための基礎資料として今後に活かしていきます。

 
実施時間: 平成18年11月16日~12月4日
実施場所: 城北わんど群 31号わんど

わんどの干し上げ作業

開始時のわんど

水位が下がったわんど

ポンプでくみ出された水は淀川の本川へ

外来種のウォーターレタスが多く集まっています

魚介類の生息調査

水位がさがったわんどの底を調査しています

地引き網による調査

潜水による魚貝類調査

採取された魚貝類を仕分けしています

採取された貝類

採取された魚

わんどの底のゴミ。長年にわたってゴミが蓄積していることがうかがえます

わんど近くの大阪工業大学の学生の皆さんも多数参加いただき、ゴミの除去などを行いました

外来植物も除去しました

干し上げ実験・わんど生き物展示

現地では、淀川環境委員会のメンバーとの会議も行われ環境改善のための方法について活発な議論が行われました。
 
実験期間中の11月23日(祝)に、調査の過程で採取したわんどの生き物の一般公開が行われ、多くの方々に興味を持って展示をご覧いただきました。また25日(土)に実施した投網での調査にも多くの方にお集まりいただき、地域の皆さんのわんどへの関心の高さがうかがえました。

わんどで見つかった生き物たちに皆さん興味津々のようす

展示を熱心に見る皆さん

展示を熱心に見る皆さん

稀少な貝類も見つかりました

地引き網調査を熱心に見守る皆さん

かつてわんどにいた魚も展示

投網網での調査風景

投網で採取されたわんどの魚たち

採取した魚。在来魚と外来魚とに仕分けしています

もっと詳しく知る

淀川環境委員会

ページトップへ