4.事業所・企業の物流に関する意向・施策ニーズ

（4）環境問題への取り組み
　1.モーダルシフトの取り組み

• 物流面から環境問題への対応を考えるために、企業のモーダルシフトへの意向に着目しました。
• 18％の企業が今後の“貨物車利用から鉄道へ切りかえ”、10％の企業が今後の“貨物車利用から船舶へ切りかえ”の意向を示しています。
• 業種別にみると、鉄道利用、船舶利用のともに、軽工業品製造業の企業が多くなっています。

図　モーダルシフトへの取り組み意向

図　鉄道へのモーダルシフトの意向（業種別）

図　船舶へのモーダルシフトの意向（業種別）

• モーダルシフトを促進するための施策としては、35％の企業が“鉄道輸送や海上輸送のトータル利用コストの引き下げ”を、30％が“鉄道輸送や海上輸送のスピードアップ”を挙げています。
• モーダルシフト促進の課題として、貨物車輸送と比較したコストと輸送時間の両面での対応が必要であることがうかがえます。
  

図　モーダルシフトのための施策ニーズ

　2.環境問題への取り組み

• 企業の環境問題への取り組みについて、モーダルシフト以外のものに着目しました。
• 環境問題への取り組みとしては、“輸送効率の向上等による貨物車の走行台数の減少”が最も多く、約半数の企業が輸送の効率化による走行台数の減少の意識があることがうかがえます。
• また、“NOx・PM法適合車利用の増加”、“低公害車の利用の増加”については、1～3割の企業が回答しています。これらの企業は利用車両の変更を考えていることがわかります。

図　環境対策への取り組み意向

• 企業が環境問題への取り組みを進める際に求められる行政の支援は、利用車両の変更を進めるための“低公害車等の購入の助成等”のニーズが最も多く46％を占めます。
• また、“貨物車の迂回ルートへの誘導”、“都市部を迂回する道路の整備”といった都市計画・まちづくりの面からの対応が必要と考える企業が2割を占めます。

図　環境対策を進めるための施策ニーズ